手放すことを決心!その理由とは?1967年 アルファロメオ ジュリアを所有して

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『Octane』編集部メンバーの愛車とのストーリーをご紹介。


<Octane Cars  エヴァン・クレインと1967年 アルファロメオ ジュリア>

私は結局、レーシングカーのドライバーとして向いていないということに気付いた。

ロサンゼルスに住んでいると、渋滞は日常茶飯事であって、とにかく走るペースはのろのろだ。ラッシュアワーは午後2時30分頃からはじまるのだが、私の1967年 アルファロメオ ジュリアは渋滞なんて命取りであるし、速く走るための車であるのだ。

そのような状況を踏まえ、ジュリアを手放すことにした。本来、走りたい速さで走れるということがまずない。それでは所有していても車も可哀想である。そこで、2001年 アウディ TTを普段使いの車にすることにした。ジュリアほど速くないが、私の年齢的にも、大人しいアウディのほうが合っているように思った。

ただ、誤解しないでほしい。アウディのことを古くさいと言いたいわけでは全くない。むしろとても好きな一台だ。デザイン、バランス、アングルによって変化するフォルム、全てを気に入っている。サイドブレーキのレバーも好きであるし、4輪駆動、しかもターボチャージドエンジンであるからさらに素晴らしい。最も興奮したポイントは、リアハッチがあるということ。もう一度言うと、決して速くはない。けれどこれで満足なのだ。



最近、撮影にTTを連れ出してみたら、すぐに風景に溶け込むことにも驚かされた。撮影しながらゆっくりとTTとの時間を楽しむことができた。

そして、ジュリアはといえば、金曜日に売りに出す情報をアルファロメオ好きが集まる掲示板に載せたところ、月曜日には6件もの真剣な問い合わせが来ていた。全ての人がこれまでに1台はアルファを所有したことがあり、アルファの悪いところも笑い合って話すことが出来た。ジュリアは50歳以上であることも、維持には何が必要かということも周知であるのだ。

新しいオーナーへのギフトとして、ディティーリングに出すため、火曜日にはトランスポーターへ乗せた。ジュリアはとっても綺麗になり、通りがかった婦人が「とってもかわいい!」と声をかけてきたこともあった。一方、妻はといえば「やっとその古びた車と離れられるのね」といってきたり、気持ちは複雑だ。

大きなトレーラーがやってきて、ジュリアを載せていった。ポートランドに住む新しいオーナーはわくわくしていた。おそらく、そこであればジュリアは充分に走らせてもらえるだろう。

オクタン日本版編集部

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