平均時速222.3kmを打ち立てた伝説のポルシェ 917 ショートテール

Porsche AG

ポルシェにとって大きな歴史を刻んだ、"シャークフィン "を 採用した1971年 ポルシェ 917 ショートテールをご紹介。

1971年、ポルシェは計6台の917をル・マンへ導入した。中でも、スタートナンバー#22が刻まれた917は、特別な存在である。白地に特徴あるマルティニラインをあしらったこの 917には、シーズン前、4月のトレーニング段階から新開発の “ シャークフィン ” が採用されていた。

これにより、600psという大きな出力を持っていてもマシンの走行安定性が高まると同時に、11パーセントの空気抵抗軽減に成功した。さらに、初めてマグネシウム製 スペースフレーム・シャシーが採用され、車輛の超軽量化を実現している。当時の規定最低重量 800kgに対して得たマージンを活かし、55リッターのオイルタンク(それまでは 22リッター)を載せることが可能となり、耐久性の向上にもつながった。そして6月5日、ル・マン本戦前日のトレーニングで917は 552kmを難なく走破し、本戦において平均時速222.3km/h、総走行距離は5335.16kmという記録を打ち立てて見事優勝を飾る。

917の素晴らしいパフォーマンスを発揮させたポルシェのワークスドライバー、ジィズ・ファン・レネップとヘルムート・マルコは、それから39年間破られることのなかった2つの記録保持者となったのだ。ちなみに、2人は排気量別に燃費性能の優れたマシンに贈られる “ 性能指数賞 ” も同時に獲得している。


製造年: 1971年
エンジン: V型12気筒エンジン(180°)
排気量: 4907cc
最高出力: 600㎰(441kW)
車両重量: 800kg
最高速度: 360km/h

オクタン日本版編集部

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