「何も考えずにひたすら遊ぶこと」大人が繰り広げる本気のスロットカーレース!

Porsche AG



3、2、1…。スタートライトが点灯し、戦いがはじまる。ダニエラ・シュタードルバウアー夫人はフラッグを振ると、すぐに家の中へ戻っていく。そう、これは男たちだけの闘いなのである。

「スポイラーを省いて数グラムの軽量化を図った904 GTS は、最もこのサーキット向きでしょう。バンクのついたコーナーでの上りも一番速いはずです」とシュタードルバウアーは説明する。彼はレース前、自ら走らせるスロットカーのタイヤを手で温めるほどの凝りようだ。スペイン語で “レース” を意味するカレラ社は1963年から多くの子供たちを喜ばせてきた玩具メーカーだが、今から20年ほど前、アンドレアス・シュタードルバウアーが父ディーターと共に引き継いだ。「常に技術を進歩させることにより顧客をあっと驚かせるようなスロットカーやサーキットを提供していきたいですね」と語るシュタードルバウアーは、その情熱を二人の息子たちとも共有している。



シュタードルバウアーは、ザルツブルク近郊のプフにある本社にいる時もビジネスパートナーたちとよくレーストラックで遊んでいる。「“ホモルーデンス” という素晴らしい言葉があります。“遊ぶ人” という意味です。遊びに年齢は関係なく、ただ自分の中にいる “子供”の声に耳を傾ければいいのです」という。「誰でも10分もしないうちにネクタイを外し、スロットカーに夢中になりますよ」。

シュタードルバウアーはシャツの袖をさらにまくり上げ、サーキットで繰り広げられる白熱のレース展開に目を輝かせながら自身のモットーを口にした。「何も考えずにひたすら遊ぶことは、最も素晴らしい時間の過ごし方です」。

オクタン日本版編集部

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