初代フェアレディZのデザインチームを率いた 松尾良彦氏 86歳で逝去

RM Sotheby's

初代フェアレディZのデザインチームを率いていた松尾良彦氏が20207月11日、86歳で亡くなった。彼が生み出した車は日本での革命であったといえる。低コストで美しいスタイリング、見事なパフォーマンスを持つ車を生み出し、日本だけでなく世界中で大きな成功を収めたのであった。

松尾良彦氏は、1934年7月10日、兵庫県姫路市で生まれた。当時、走っている車は少なかったが、彼は幼い頃からスケッチを始めたという。日本大学芸術学部在学中に小さな三輪トラックのアイデアを思いつき、すぐに伝説的なダイハツ・ミゼットの設計を行った。大学を卒業した後、彼は日産からの仕事のオファーを受け入れる。彼が担当した最初のプロジェクトは日産ベビーだった。その後、日産ブルーバード410チームに移り、松尾氏と彼のチームは、売り上げを伸ばすために411日産ブルーバードSSSを作成した。この車は、日産IDx Nismoのコンセプトにインスピレーションを与えたレトロなパフォーマンスカーである。

そして1966年、松尾氏はZコンセプトカーのデザイン担当に任命された。プロジェクト計画の責任者となり、Zが利益を維持するためには、生産をより大規模にするべきだということも明言した。



シートバックの強度や、エアコンの位置なども、松尾氏とそのチームが担当したものだ。そのエレガントなトランク開口部、フード、およびシュガースクープのヘッドライトはすべて彼のアイデアだった。彼はオープントップ、タルガトップ、さらには240Zのシューティングブレークまで計画を立てていたが、ノーマルなZの販売が非常に伸びていたことから、これらの計画はプロトタイプの製作に留まっている。

世界の日本車に対する一般的な認識を変えた存在である、フェアレディZを生み出した松尾氏の名は今後も語り継がれていくだろう。ご冥福をお祈り申し上げます。


オクタン日本版編集部

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