ポルシェ917のドライビングエクスペリエンスをシミュレーターで!

Photography:Tomonari SAKURAI

2年前のGrandes Heures Automobilesというイベントで初めて見かけたピカピカの917。パドックに行くとそれがレプリカである事を知る。どうやらフランスで作られているようだ。その後、レトロモビルでの展示もあったが詳しいことを聞こうとするとスタッフが不在。フランスが拠点なら、またどこかで会うだろうとのんきにしてたら、この新型コロナウイルスのおかげでことごとくイベントが中止になっている状態。

8月となりフランスはビジネスが全く動かないバカンスシーズンだ。個人でやっているパン屋さん、八百屋さん、魚屋さん、お肉屋さんもシャッターを閉めて“9/3までお休みです”と1カ月以上閉めているのが普通。こんな時期でもお邪魔できるところはないかと、この917を思い出して連絡を取ってみたところ”大丈夫”という答えをもらい、愛車BMW R1100Sを走らせた。このところ、フランスも猛暑が続いている。38〜39度というのが連日。どうでも良いが、フランスの冷房普及率は2%程度だという。1時間ほど田園風景の中を走るのは気持ちが良いが照りつける日差しで日の当たるところはジャケットやジーンズの上からも容赦なくじりじりと暑い。
 
Racing LEGEND CARのショールーム。すでに前日までの連絡で1台しかないというのは聞いていた。2年半ほど前に立ち上げたのはオリヴィエ ボゾワ(Olivier BOSIO)氏。シャシーは南アフリカで作られフランスでエンジンを載せて販売している。フランス国内では公道を走らせることは出来ないが、顧客の国の道交法によっては公道を走らせることも出来るという。

エンジンフードとドアを開けて翼を広げた917。

オリジナルとの違いは、シャシーがオリジナルはアルミだがこちらは鉄のパイプになる。ホイールが15インチ。ブレーキはAPレーシングのものになる。エンジンについては、今回撮影させていただいたモデルにはポルシェ964の空冷エンジンが載せてある。そのほか993のエンジンも選ぶことができ、要望に応えてもらえる。6気筒エンジンから250〜480馬力まで。実際にツインターボを載せたものを納品したこともある。

細かいところでは、アクセルはドライブ・バイ・ワイヤになっている。リアを確認するのはミラーではなくカメラである。Grandes Heures Automobilesで見たモデルは空冷用のファンはエンジン側にあり、見た目はオリジナルに近い。今回のモデルはファンはカウルの方についている。そういったところでオリジナルとはちょっと雰囲気が違うというのも正直なところあるが、これも顧客のリクエストによるもの。

ファンがカウルの方についているのが寂しいが雰囲気は良い。

コクピットについたところで1枚。やはりワクワクする。

カラーリングも顧客のデザインだという。ショールームから外に出していただき、エンジンもかけてくれた。エンジンが暖まると、いったんエンジを切った後に「今度は君の番だ」ということで、僕も一応コクピットに座らせていただきエンジンもかけてその気にさせてくれた。実はそれには理由があった。コクピットに身を任せ、エグゾーストノートまで全身で感じてしまったものの、走り出さないというこのフラストレーションを解消させてくれるものがるというのだ。

写真&文:櫻井朋成 Photography&words: Tomonari SAKURAI

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