ボロボロになった「世紀の大発見」を購入したオーナーたちのコメント

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「世紀の大発見」と呼ばれたバイヨン・コレクションを購入したオーナーたちのインタビューをご紹介。長い時間をかけて、そして異なる考え方で手を入れているようだ。


1922年(推定)イスパノ・スイザ H6Bカブリオレ

「大事なお客さんの代理でこの車を買った。彼は戦前の有名メーカーだけを買うんだ」と語ってくれたのは、プラハの自動車ディーラー、アイボ・スムトニーである。「実際には我々はバイヨン・コレクションから3台の車を落札した。1台はそのまま、中に棲んでいるクモもそのままにするつもりで、もう1台は綺麗にするが、レストアはしない。最後の1台、イスパノだけは特別なので、レストアする予定だが、それは南モラヴィアの専門家に依頼することになっている。過去にかなり改造されているのでどのように直すかが問題だ。左側は錆がひどいが、右側は大丈夫。おそらく2年ぐらいで済むと思う」


1949年タルボ・ラーゴ T26ソーチック

スロヴァキアの新オーナーはこう語っている。「写真を見てすぐに惹かれた。この車はゴージャスで、コレクションの歴史を想像したら、もう手に入れるしかないと思った。値段はとても高かった。予想より50万ユーロも高かったが、何週間か後に買った値段よりずっと高い値で売ってくれという話が来た。今はコシツェにあるガレージで修復中だ。以前の経験から考えると、4年ぐらいはかかるだろうか。その後はパリで展示するか、子供の結婚式にでも使うよ」


1937年ブガッティ・タイプ57 ヴァントー

「ずっとブガッティが欲しかった」と言うのはニュージーランドのハミルトンにクラシック・ミュージアムを開いたトム・アンドリュースだ。「アトランティークに造り変えるつもりだったが、考えていたよりずっと良い状態だった。戦後はまったく使われていない。ほとんど走っていないので機械部分は良好、ボディの錆もわずかだ。やはりアトランティークにする気は変わらないが、いつかはオリジナルボディに直したい。もちろん走らせるつもりだ。ウチではすべて走行可能だ。70台展示しているが、実は150台ある。とっかえひっかえ、できるだけ走らせているんだ」


1925年(推定)ロレーヌ・ディートリッヒB3-6

ロレーヌ・ディートリッヒを手に入れたフランス人オーナーのポールはこう語る。「他にも何台かロレーヌ・ディートリッヒを持っている。フランスではあまり有名ではないが、このブランドが好きだ。皆はスポーツを欲しがるが、実はこの車にはスポーツ用エンジンが積まれている。レストアするのではなく、ボディ後半部を元のサルーンに戻すつもりだ。簡単ではないが、この車のヒストリーを調べている。もうコーチビルダーの資料と写真を見つけたので、ボディを造り直す役に立つはずだ。3年から5年はかかるかもしれないが、できあがったら皆驚くよ。ロレーヌ・ディートリッヒ・スポーツを完成させることは僕にとって見果てぬ夢なんだ」

編集翻訳:高平高輝 Transcreation: Koki TAKAHIRA Words: Winston Goodfellow Photography: Evan Klein

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