50年間で走行距離たったの875km!819台のルノー4が描かれた新車同然の一台

Artcurial

1967年、雑誌Réalitésはフランスの医学研究財団のために、チャリティーを集める特別なイベントを行った。その一環として、5人のアーティストにそれぞれアートカーを製作するよう依頼したのだ。カルロス・クルス-ディエズのDaf、アガムのSimca 1000、ビクター・ヴァザリーのOpel Kadett、ソニア・ドローネでのマトラ530、アルマンのルノー4。個性豊かな車が誕生したのであった。そして、この最後のアルマンによるルノー4がオークションに出品される。そのアートと保存状態の良さをじっくり見ていただきたい。

"accumulations"という作品で最もよく知られているアルマン(1928-2005)は、ルノー4をルノー4の絵で埋めることを考えた。彼は、このアートカーを製作する際にこのように言葉を残している。「ここに並ぶ819台のルノー4は"蓄積"のテーマを象徴しています。今日、人はもはや物体を形作るのではなく、彼はそれらを蒸留します。それらは彼らの一部になり、腐敗し、死にます。私の車を美術館の展示にしたくありませんでした。どんな天候でも乗れますし。ボディワークは、10年間持続するように設計されています」



アルマンの想いが込められた一台は、50年以上経った今でも、作品として無傷で生き残っている。ほとんど運転はされておらず、新品からわずか875kmという走行距離を刻んでいる。「モチーフにダメージを与えたくなかった」と、当時開催された絵画のオークションで、この車を購入したアンドレ・トリガノは説明する。「私は絵を買うことはありませんが、この車が提示されたとき、自分の手を上げるのを止めることができませんでした。バイヤーたちはこの独特な車にあまり興味がなかったので、高価格は付きませんでした」



ある意味で、このルノー4は、1975年に登場したカルダーのBMWが火付け役となった「アートカー」のはじまりだったともいえる。アートと車を愛する人に所有してもらいたいこのルノー4は、3万~6万ユーロ(約375万円~750万円)の推定落札価格となっている。

オクタン日本版編集部

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