バラエティに富んだ車が集まる!フランスで開催されたサーキットイベント

Photography:Tomonari SAKURAI

この新型コロナウイルスの影響でイベントが中止、延期になったのは車の世界でも一緒だ。多くのイベントが年内の開催をあきらめ、翌年2021年の開催となっている。イベントやレースを楽しみにしていたファンもがっかり、参加者もフラストレーションを感じているだろう。イベントのオーガナイザーにしてみれば収益がなくなり経済的ダメージも大きい。それはそのイベントが開催されるサーキットも同じだろう。サーキットはそこで、レースやイベントがあることで収益を得ることが出来るからだ。
 
パリから45分の位置にあり1924年にオープンしたリナス=モンレリ・サーキットも同様である。100年近い歴史のあるサーキットだが、いよいよ21世紀を見変えようという頃はすっかりイベントやレースが減り取り壊しの危機にあった。それが世の中のヴィンテージ・ブームの到来で何とか息を吹き返した。といっても年に数回のイベントである。その多くが中止してしまったのだ。ここに来て再度危機を迎えている。

そんな中で、United Color of Automobileが開催された。主催はこのサーキットを運営するUTAC CERAMだ。9月12日土曜日、ポルシェオーナーズ・クラブのClub911とフェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーが集まるCars&Foodの協力を得て、この日に参加費用を支払えばサーキット走行が可能というイベントを作った。

ワークスカラーのアルピーヌA110グループ4。


ヴィンテージ、ヤングタイマー、モダンレーシングカーという大きく3つのカテゴリーに分けた。これらにはヘルメットなどの装着が義務づけられるが、それらを必要としない気軽に参加出来るパレードはどんな車でも参加出来るというもの。生産国、メーカーやブランド、年代もすべてひっくるめていろんな色を持つ車達のイベントでUnited Color of Automobile。なかなかうまいネーミングだと思う。

2CVを勝てる車に!そして生まれたDAGONET。前回はお城の前にたたずんでいるだけだった。今回はその走る姿を見ることが出来たのはうれしい。

快音で迫力の走りを見せたプジョー505。

 
現在フランスでは毎日のように感染者数の記録を更新している。3月のパンデミックの頃とも比べて遙かに多い1日で1万人を超える日も出てきた。そんなこともあり観戦者はない。サーキットには参加者しかいない少し寂しいものだ。日本の高速道路のように整備された国道104号の出口を出て数百メートルでサーキットの入り口。2週間前のTour Autoでさえ、沿道にはかなりの人が集まっていたし警備や係員でごった返していたが、今回は静か。イベントがやっているのかと不安になるほど周辺にそれらしい車もいない。サーキット入り口もふたりの警備員が立っているだけ。サーキットの中にはテントなどもなくとにかく最低限のイベントといった感じだ。
 
それでも会場を廻って参加車両を見ていくと、パリ近郊というのもあってやっぱり何度かお目にかかっている車達がいる。7月7日にお伝えしたフランス最大のクラブのミーティングで出会った2CV DAGONETやダットサン280Zなどがそれだ。先週の20年ぶりのMINIが思いっきり走れるイベントで出会えなかったマーコスなんかもここに参加している。ピカピカのDB HBR5モハシリを見ることが出来たしホットな走りを見せてくれたプジョー505が一番エキサイティングだったり…

マーコスMINIがフランスで走るのはとても珍しい。

2台のスピダー。そのほかブルーのスピダーを加え3台が参加。


「お昼は後でも食べられるからまずはパレードの準備をしてください!」という場内放送でパレードが始まる。ここに来ているほぼすべての車両がサーキットを走った。中にはホンダシビックや、インテグラTypeRなど懐かしいものや中古とヴィンテージの狭間にいるようなまだ待ちで見かける車も参加。サーキット走行を楽しんでいた。小規模でもこれまた楽しいイベントだったのだ。以外と評判が良く来年も第2回として開催されるかも。コロナが生んだ新しいイベントが誕生したのかも知れない。

写真&文:櫻井朋成 Photography&words: Tomonari SAKURAI

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