「God save the car」英国車だけが集まるサーキットイベントに潜入!

God save the carというタイトルは英国の国歌God save the Queenをもじったもの。ちなみに、国王がキングになるとGod save the Kingと国歌のタイトルが変わる。この名のついたイベントは英国車のイベントなのだ。

第3回目を迎えたこの英国車の集いは、ご存知モンレリ・サーキットで開催された。普段なら春先に行われるイベントだが、ご多忙にもれず10月にずれ込んだというわけだ。過去2回のイベントは知りながらも、他のイベントと重なり今日のこの日まで訪れるチャンスがなかった。10月になったおかげでようやく見に行くことができた。

英国車の集いと言ってもフランス国旗ばかり。その中でユニオンジャックを上げていたのはフランスのトライアンフのオーナーズクラブ。


前回までのイベントではバイクも参加し(実際タイトルの後ろに小さくand Motorcycleとある)大いに賑わっていたようだ。今回は状況が状況だけにやはり規模は小さくなっている様子。ヨーロッパのコロナの感染者数は増える一方。お隣のスペインのマドリッドでは再び外出禁止令が発令された。

英国車の代表といえばミニ。やはりミニの参加数は多い。前回、ミニのイベントをお送りしたがその時に参加していたミニたちも見かける。特に旧車という枠ではないが、やはり7割はいわゆるヴィンテージだ。マクラーレンやジャガーの現行モデルも参加しているが、今ひとつ浮いている感じがする。

元気なミニ達。レースでは無いのに過激な走りにマーシャル達もスピード落とせと笑顔でジェスチャーするシーンも。それでも事故1つ無く元気なミニ達は走りきった。

古い車だけではない。マクラーレン720Sスパイダーも走る。


英国車の集いということで各オーナーズクラブが参加。ジャガーやトライアンフ、セブンやロータスなどがそれだ。おもしろいのはロンドンタクシーも結構参加しているということ。その中には実際にフランス国内でタクシーとして働くのもいる。イベント自体はレースではなく走行会。カテゴリーに分けて出走する。中でも台数が多いだけあってミニが元気だ。前回のミニイベントにも参加していて、元気だったレーシングミニは不調でスタートから元気がなかった。途中でピットインしてそれ以降は停まったままとなった。そんな中、やや怪しいクーパーSが見た目と裏腹にめっぽう元気だ。中盤でスタートしたのにぐいぐいと追い抜いていく。気持ちよく吹け上がるエンジンにしっかりと路面を掴んだ足回り。小排気量なだけにいつでもどこでも全開で走っている感じがやっぱりミニの醍醐味だ。走行終了後話を伺った。

ジャガー・クラブ・フランス。マークIIからF-Typeまで集まっていた。


やや怪しいと思ったらベースは1992年モデル。それでもドアヒンジや、スライド式のウィンドーと手の入れ方は半端ではない。実はMINIの専門ショップからの参加だった。ドイツ国境に近いフランスの東部のナンシーというところからやってきているのだ。手を入れていないところはないというほど。サスは「ラバーコーンのままだよ」大いに盛り上げてくれたのだ。そうそう、ミニの走行の時に現行のBMWミニも参加していたけどガンガン抜かれて最後尾になっていた。遠慮したのかな?

フランスの東部、ナンシーにあるミニ専門店のクーパーS MkIレプリカ。元は1992年のミニだという。


古い車両だと1935年のライレーレーシング6コースというのもいた。ただ同年代の車両の参加が他になく寂しそう。今まで毎回参加していいるとか。「その時は同年代のがいたんだけど今回は来ないんだよ」

公道走行可能でナンバーつき。BARCと飛行機クラブのカーバッジが粋だ。


コロナのおかげで小規模になってしまったイベントだが、ここ数日ずっと雨続きで週間予報ではこの日も雨予報。ところが朝起きてみると薄日が指している。何とか天候が回復したのだ。きっとタイトルのように神が車たちを守ってくれたのだろう。

写真&文:櫻井朋成 Photography&words: Tomonari SAKURAI

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