落札予想価格は4億円超。モネの傑作を題材にしたバンクシ―の作品『Show me the Monet』

Sotheby's

印象派を代表するクロード・モネの有名な作品シリーズ『睡蓮』を題材にした現代アートがサザビーズのオークションで注目を集めている。手掛けたのは覆面で活動を続けるバンクシ―。緑あふれる穏やかな庭園に陽光がふりそそぐ。池にかかるのは太鼓橋。湖面に浮かぶ睡蓮の花… そこまではモネの作品と共通しているが、その調和を破り構図を乱しているのは不法投棄されたと思われるショッピングカートと三角コーンだ。

そこには無駄で過剰な消費主義と環境問題を無視する社会に対しての抗議が込められているとサザビーズにおけるモダンアート責任者であるアレックス・ブランツィクは解説する。



この、印象派以上に「印象に残る」作品ともいうべきバンクシ―の『Show me the Monet』は2005年の「Crude Oils: A Gallery of Re-mixed Masterpieces, Vandalism and Vermin」展でも展示されたもの。「Crude Oils」展では芸術を通した風刺が各所に散りばめられていた。たとえばゴッホの『ひまわり』は枯れて萎れ、エドワード・ホッパーの『ナイトホークス』ではユニオンジャックのトランクスを身に着けた男性が登場して窓ガラスに椅子を投げつけて壊し、アンディ・ウォーホールの『マリリン・モンロー』がケイト・モスになっている…といった具合だ。極めつけはこの展覧会のために「雇われた」164匹のネズミたち。ネズミが絵画の中で平面的に登場するのではなく、生きたネズミが会場内に放し飼いにされていたのだ(※)。幸い、作品がネズミに齧られるといった被害はなかったようだが、これぞバンクシ―が表現する世界の真骨頂といえるだろう。

『Show me the Monet』は2020年10月21日にサザビーズのライブストリーム・オークションに登場する予定。推定落札価格は300万~500万ポンドとなっている。

Banksy、Show me the Monet、2005、オイルオンキャンバス、143.1 x143.4cm

オークションタイトル:サザビーズロンドン コンテンポラリーアート イブニングセール
•オークション日時:2020年10月22日 日本時間午前3時 (現地ロンドン時間 21日午後7時)
オークションの前に、香港、ニューヨークでの巡回展、
現地ロンドンでは10月3日-13日と、10月16日-21日にプレビューが実施される(予約制)
•公式サイト:https://www.sothebys.com/en/series/modernites-contemporary
•下見会予約や、アカウント登録方法などお問い合わせはサザビーズジャパンまで 電話:03-6457-9160


※アーティスト自身の言葉を借りれば、「ネズミは小さな人々、望ましくないとされる人々、そして愛されざる人々の勝利の象徴で、究極の役割を演じています。当局が最善の努力を行ったにもかかわらず、彼らは生き残り、繁栄し、すべての文明に勝利したのです」 展覧会場に到着した際、すべての訪問者は、事故が発生した場合は訴えないという免責事項に署名するよう求められました。環境保健の担当官はこの展示会を評価し、すべてが問題なく順調であったと判断しました。

文:オクタン日本版編集部

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