ジョン・レノン生誕80周年!派手な「レノンのロールス・ロイス」のオリジナルカラーは?

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ロールス・ロイス・ファントムVは500台弱のみが製造された。ホイールベースは3.6mで、6.2リッター V8エンジンを備え、車重は2.5トンにもおよぶ超高級車だった。そのファントムVの中でも、有名な一台がある。2020年10月9日に存命であれば80歳となっていたジョン・レノンが所有していたものだ。彼の誕生日を祝い、"レノンのロールス・ロイス"のストーリーを紹介しよう。

ジョン・レノンは、1964年12月にファントムVを注文し、1965年7月に納車された。今となってはその面影もないが、最初はバレンタインブラックで仕上げられていた。インテリア、ホイールも含めてすべてがブラックだった。レノンはラジエーターすらブラックにするように求めたが、ロールス・ロイスはその依頼を拒否したそうだ。

その他にも木製トリムのカクテルキャビネット、ライティングテーブル、読書灯、トランクの冷蔵システムといった機能がオプションで備えられていた。色付きの窓もまだ珍しかった。1965年12月には、さらに1900ポンド以上をかけて無線電話、カセットテープデッキ、外の人とも話すことができるスピーカーを取り付けている。

ちなみに、レノンが免許証を取得したのは1965年2月のことだったため、購入した時点では免許がなかった。これはビートルズの中では最も遅い免許取得である。当時、免許を取得していなかったことについて、彼は後からこう述べている。「運転にあまり興味がなかったから、どうでもよかった。でも、他の人が車で通ったとき、取ったほうがいいと思ったんだ。さもないと、置いてけぼりにされてしまいそうで」。 本免許取得に合格した日、ビートルズは「Ticket to Ride」の制作を始めている。

それから少し経ち、ジョン・レノンは見た目に飽きたのか、アーティストであるスティーブ・ウィーバーに車の外装を塗装するよう依頼した。ボディはイエローをベースとして、ジプシーにインスパイアされた明るい花柄のデザインがあしらわれた。ルーフに描かれているのは、彼の星座であるてんびん座だ。このペイント作業は1967年に発表されたアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の制作中に進められた。



サイケデリックな見た目になったファントムVは、1969年までレノンが定期的に走らせていた。1970年に彼がアメリカに引っ越したときにアメリカに出荷され、ローリングストーンズ、ボブ・ディラン、ムーディー・ブルースなどの他のロックスターに貸し出されていた。



1977年にはファントムVをスミソニアン協会のクーパーヒューイット博物館に寄贈した。クーパーヒューイットは1985年にカナダのビジネスマンに229万9000ドルでファントムVを販売し、1993年以来カナダのロイヤルブリティッシュコロンビア博物館で保管されている。真っ白なファントムVの前で写っているビートルズも知られているが、その一台とこれは違う。真っ白なファントムVは、ホワイトアルバムの頃に合わせてレノンが購入したものである。



ファントムVに限らず、ビートルズが旅を共にしてきた車のコレクションは、これからも大事な歴史の一部として大切に保管されていくことを祈る。

オクタン日本版編集部

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