「人と違う、キュートな車」目を奪われる!名門カロッツェリアが仕上げたフィアット600

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イタリアンデザインを代表するカロッツェリア・ザガートは、ザガート一家の3代目 アンドレア・ザガートの代表のもとで100周年を迎えた。

ザガートは、アルファロメオ TZやアストンマーティン DB4 ザガートなど、これまでに製造された中で最も美しく歴史的に重要なスポーツカーを設計してきた。アンドレアはこう語る。「ザガートは私の祖父のウーゴが創業したカロッツェリアだ。彼はエットーレ・ブガッティやヴィットリオ・ヤーノなど、今や伝説的なエンジニアやデザイナーと友人で、仕事のクォリティとエレガントなデザインで知られるようになった。その息子、つまり私の父のエリオは、丸みを帯びた形やダブルバブルルーフなど、ザガートの特徴的なスタイルを生み出した。1950年代には自らもレーシングドライバーだった私の父は、いわゆるジェントルマンドライバーのために、ウィークデイは一般道で、そして週末にはレースにも使える車を製作していた」



当時、他のカロッツェリアと同様に人気のある車にも取り組み、量産モデルのカスタマイズを手掛けていることもあった。注文したオーナーは、特別なものを所有する喜びに加えて、車がコーチビルダーを通じて供給されることで、量産モデルの長い待機リストに入ることを避けることができたのだ。

一方で、アンドレアは当時をこう振り返る。「1950年代のザガート車は非常に軽量でスマートなボディと、簡潔だがエレガントなインテリアを備えていた。1960年代になると父は会社を単なるカロッツェリアから工業化されたメーカーへと作り変えた。ちょうどランチア・フルヴィア・スポルトを"量産"していた頃だ。問題はライバル同様、私たちは巨大メーカーに翻弄される立場にあったことだ」



そして、10月に開催されるオークションで、ザガートが手掛けた"量産モデル"が出品される。カラーが印象的な1956年 フィアット 600Lだ。ザガートによるタイプEに搭載していたものに加え、クロームメッキスポークホイールカバー、マグネット式灰皿、ライセンスプレートフレーム、インジケーターライト付きのフロントポジションライトを備え、インテリアもツートーンのトリムが特徴である。もっと詳しく見る





1956年5月にミラノで登録され、1990年代の終わりに現在のコレクターが手に入れた。目を奪われるツ―トーンカラーのボディワークもオリジナルで、インテリア、メカニックすべてにおいてフルレストアが施されている。ザガートの特徴的なエンブレムも味のある状態で残されている。"人と違う、キュートな車"を探している方にはぜひおすすめしたい一台だ。

推定落札額は、€7,000-9,000(約86万円~110万円)となっている。

オクタン日本版編集部

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