車輪が付いたピラミッド ?! 発表できるものがなくて誕生したコンセプトモデル

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コンセプトカーは、メーカーの新しいデザインランゲージを表現したり、次のモデルに対する観衆の反応をテストしたりするものである。しかし、1980年のシトロエンは違った。パリ・モーターショーで発表するものがなかったために急いでコンセプトカーを作ったのだ。

当時、シトロエンのデザインチーフを務めていたトレバー・フィオーレは、まっさらな状態からデザインを描き、このコンセプトカー "カリン"を作り上げた。"将来の車"をテーマにして三角形をモチーフにしながらデザインされており、その見た目はまるで車輪の付いたピラミッドのようだ。マルチェロ・ガンディーニが手掛けたシビロにインスピレーションを受けているといわれている。



ヘッドライトはシトロエンSMにも似ており、ボディカラーもかつてのシトロエンでよく見るカラーだが、インテリアにおいては他のシトロエンとは全く異なっていた。ドライバーズシートはセンターポジションで、3人乗りとなっている。つまり、マクラーレンF1が登場する10年以上前に、シトロエンはセンターにドライバーを置くことを考案していたのであった。



ステアリングホイール周辺は計算機のようになっており、グラフィックイコライザーが側面に付けられている。車や道路に関する情報を表示する画面を備えた車載コンピューターや、小さなポップアップタイプのコンピューターも搭載されている。



アカデミックな美しさを持ち、カリンに翼を与えれば、戦闘機のようにも見える。もちろん、実動はせずにモックアップだけが製作されたものであるが、この革新的なデザインはハプニングから生まれた産物といえよう。

オクタン日本版編集部

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