40年間放置されていても価値がある!ボロボロになったポルシェ912がオークションに

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ポルシェ912は、911ほどの高い性能を求めず、安価なモデルを望む顧客に向けたものだった。機構的には911と共通だが、エンジンを356SCから継承したOHV水平対向4気筒1600ccの90psユニットに換装。室内装備も簡素化し、911ではウッドトリムであった箇所がプラスチックになり、ステアリングも同様にプラスチック製になった。

1966年末にはルーフが開口するタルガが加わった。912は4気筒エンジンの搭載と内装の簡素化によって軽くなって車重が1トンを切り、後輪荷重も軽くなったことで前後軸の重量配分が前寄りとなって、ハンドリングは911よりマイルドになった。最高速度は195km/h、0-60mph加速は11.9秒。912は1969年に一旦終了し、1976年にVW製の電子制御燃料噴射付き2リッターを搭載した912Eとして復活している。

現代では、あえて912を選ぶ人も多かったりと、911人気に伴い912も支持を集めている。オークションでも綺麗な状態のものであれば、600万円近い価格で取引されている。そんな中、オハイオ州クリーブランドで、朽ち果てた姿の1966年 ポルシェ912が売りに出されている。オーナー歴など詳しいことはあまり公表されていないが、1980年から、走行距離6万1947マイルの状態で放置されていたそうだ。



ボディパネルはほとんどが錆びており、見ての通り無残な状態である。フロアパネルも抜け、エンジンも搭載されていない。4速のギアボックスは残されている。オリジナルのカラーもはっきりと認識できないが、元々はバーガンディでインテリアはブラックだった。



エクステリアもインテリアも簡単に綺麗にできる程度ではなく、購入してから実動可能になるまでには相当の時間と費用がかかるだろうが、1週間ほどで20以上の入札があり、残り2日の段階で100万円を超えている。一体、どのような人が何の目的で購入するのであろうか。いつかこの912が綺麗に蘇った姿を見てみたいものだ。

オクタン編集部

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