パリ横断イベントレポート!車やバイク、自転車にトラクター、バス、約700台が参加

Photography:Tomonari SAKURAI

1月の最終日曜日。フランスでは、一向に減らない新規感染者(毎日新規で2万人を超える)のため、この日から更に規制が’厳しくなった。すでに18時以降の夜間外出禁止令が出ているので再び終日の外出禁止令が出されるものかと思われていたが、2万平米を越す大型商業施設、いわゆるショッピングモールなどが閉鎖の対象となったり、各ショップでの人数制限を厳格にすること、また外出禁止時間での取り締まりの強化などだ。

フランスは年二回のセールの日にちは国が決めるのだがクリスマス後のセールを通常より遅れて開始となったいま、ショッピングモールの閉鎖はショップにとって大きな痛手だ。そんな中、その年の車のイベントの始まりとなるTraversée de Paris(パリ横断)は無事開催された。本開催の数日前までパリ市からの正式な許可が待たれたが、一カ所にとどまるわけではないので許可が出たようだ。この正式なGOサインが出た締め切り間際に駆け込みで72台が追加エントリー。いつも以上に参加車両が多くなった。あらゆるイベントが中止される中これはうれしいニュースだ。

パリ横断は1月と8月に行われる旧車イベントでパリの東方にあるヴァンセンヌ城をスタートして決められたコースを通ってパリを廻る。冬はぐるり、バスチーユ広場、モンマルトルの丘、エッフェル塔、コンコルド広場からアンバリッドを廻って再びヴァンセヌ城へ。夏だとにしに抜けたムードンの街でピクニックをするというもの。参加台数は700台余り。もう20年以上の歴史のあるイベントだ。車やバイク、自転車にトラクター、バスが参加する。

ナポレオンのお墓、そして軍事博物館のアンヴァリッドの前にて。

ピカピカのプジョー55GLT。ヴァンセンヌ城までは順調にやって来たがスタートになってエンジンがだだをこねていた。

ここの所パリは空の色が何色か忘れるほど毎日雨か曇り。セーヌ川は氾濫間近。洪水警報が出されっぱなし。朝方ヴァンセンヌ城に向かう途中に霧雨が降ったり止んだり。それでもバイクが、特にモペットがその台数を増やしているように思えた。夏には今度こそ、いただいたプジョー 102でパリを駆け抜けたい。

自転車も回を重ねる毎に増えていく。

今僕が一番気になる車Citroen AMI6。

 
集合場所のヴァンセンヌ城は通常と違って受付を済ますとすぐにスタートさせることで密を回避させた。各ポイントもできるだけ停まらず、固まらずそのコースを走り抜けるというやり方だ。それでも日曜の朝市に向かうパリっ子達から手を振られたり、写真を撮られたりで参加者も楽しそうだ。安定しない天候の中もオープントップや二輪達も走って行く。中には不調を訴え路肩で頭を抱える車も。これが旧車の楽しみのひとつだ。

藤原とうふ店も参加!昨今日本車、いわゆるヤングタイマーがフランスでも来ている。それに加え海外ではダントツにオタク人口の大きいフランス。今後もこういった車両が増えていく!?

レストアが間に合わなくても参加したい!
 
このパリ横断が終わると、レトロモービルやそれに合わせて行われる各オークションなど車のイベントの幕開けとなるが今年は寂しい限り。コンセプトカーのイベントはオンラインイベントとなるし、レトロモービルは夏前にスケジュールを変えた。先行き不透明な2021年もこのパリ横断で元気づけられたのだ。それは車のオーナーたちだけでなくそれを見たパリっ子達みんな気持ちを明るくしたのだった。

Photography & Words: Tomonari SAKURAI

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