パワーはなくても魅力はたっぷり!「小さなネズミ」ジョリー

Photography: Martyn Goddard

この記事は『セレブの休日には欠かせない !? ビーチカー「ジョリー」が誕生するまで』の続きです。

一時期、一部の風変わりな人々を含め、まるでハンマーを持って彼らを叩き潰そうとしているかのように思われることもあった。特に、ジョヴァンニ・ミケロッティがフィアット850スパイダーに改造を加えたことは実に不愉快なことで、のちに、ジャッキー・オナシスがその忌まわしい車を購入したことも同様だ。他国ブランドのルノー4CVや英国独自のソリッドで実直なミニなども当然ながら、コンバージョンの対象となった。


しかし、「小さなネズミ」と呼ばれたフィアット500“トッポリーノ”より適切な候補はなかった。以降、多くのトッポリーノがジョリー風にコンバージョンされ、エマニュエルは15年前に、現地にあるトッポリーノ・ミュージアムの清算セールで冒頭の車と出会う。生涯の愛好家、熱心なコレクター、業界のインサイダーであり、ヴィラ・デステ・コンクールの組織委員会元役員である彼は、小さな恋人とすぐに絆で結ばれた。「本当に楽しい車さ」と語る。「まるで、アイスクリームみたいだろう」。



彼のトッポリーノの正確な生い立ちははっきりとしていないが、コンバートされたのは最近のことらしい。ミュージアムによってフルレストアが行われ、総走行距離はコモ湖の湖岸周辺を走った分のみ(エマニュエルによると、日帰りの小旅行にぴったりな5kmほどだそうだ)。 

1954年のフィアット500Cベルヴェデーレをベースに、鋼鉄製のトッポリーノバンとウッディスタイルのジャルディニエラに倣ったエステートボディで構成され、理論上は大人4名とビーチで遊ぶための全員分のバケツとフィンが綺麗に収まる。その一方で、500Cは時速60マイル(約96km/h)に達した。こちらも理論上は、であるが…

Words: Dale Drinnon   訳:オクタン編集部

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