人の興味をかき立てる!ユニークにチューンアップされたミニ2台

Photography:Jayson Fong

レース仕様のミニはヒストリックレースの常連だ。しかしエステートとなれば話は別である。過去のホモロゲーションを利用したユニークな2台を、リチャード・ミーデンがサーキットでテストする。

人の興味をかき立てずにはおかない車種があるとすれば、それはチューンアップされたエステートワゴンだろう。ブルネイ国王がコレクションするコーチビルダー製の奇想天外なシューティングブレークや、かつてBTCCで活躍したボルボ850(大見出しは独占したが、トロフィーはつかめなかった)など、無骨な運搬用ワゴンには、どこか抗いがたい魅力がある。
 
その魅力をよく知るのがマーク・バーネットだ。バーネットは熱心なヒストリックカー・ドライバーで、グッドウッドの常連でもある。本職は、SUやアマル、ゼニスの本物のキャブレターを製造するバーレン社の社長だ。彼こそ、このちょっといかしたレース仕様のミニ・カントリーマンとクラブマンの生みの親である。ほかに、完全なレース仕様のオーグルSX1000も所有するが、それはまた別の機会にしよう。


 
バーネットは単なるエキセントリックな好事家に見えるが、実はミニひと筋の真剣なレーシングドライバーである。彼にとってこの2台は、目的もなく手掛けた面白半分のプロジェクトではない。最強のライバルとレースで激しい戦いを繰り広げるために造ったのだ。
 
バーネットの"カーゴスペース・オデッセイ"は、まずクーパーS仕様のカントリーマンで始まり、やがて(実際にはすぐに)クラブマン・エステートへと進んだ。2台とも、グッドウッドでのレースを念頭に造られている。あのサセックスにあるサーキットは、大衆に愛される車にグリッドを提供することで有名だ。しかし、どちらのミニも目新しさだけの車でないことは、ひと目で分かる。
 
驚く人も多いだろうが、カントリーマンは元々レースのホモロゲーションを取得している。といっても、木材を使ったこの小さなエステートワゴンでレースやラリーを席巻してやろうという密かな野望をBMCが抱いていた…、というわけではない。ホモロゲーション取得の理由は、当時、あるプライベートレーシングドライバーがミニ・カントリーマンで出走するためだったようだ。
 
これに好奇心をかき立てられたマーク・バーネットは、当然ながらもっと知りたいと史実を調べて回った。しかし、依然として多くが謎のままだ。

編集翻訳:伊東和彦(Mobi-curators Labo.) Transcreation:Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下 恵 Translation:Megumi KINOSHITA Words:Richard Meaden 

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