エンジンを2基搭載!貴重なアルファロメオ アルファスッドがオークションに

RM Sotheby's

ツインエンジンのアルファロメオ アルファスッド Tiは、競技用車の改造と準備を専門とするワークショップであるジャンフランコマントヴァニ(通称ワイナー)の発案によるもので、アルファロメオやレーシング部門のアウトデルタ、そして創設者のカルロ・キティと協力関係にあった。1977年に完成したアルファスッドビモトーレは1974年のアルファスッドTi 1200で、2つのエンジンを巧みに改造し、1つは従来通りフロントに取り付け、もう1つはリアに同じエンジンを搭載し、4輪駆動に設定された。



エンジンは通常アルファスッドに装備されている4気筒ボクサーエンジンのペアで、それぞれに独自のギアボックスとディファレンシャルがあり、フロントエンジンが前輪に動力を伝達し、リアエンジンが後輪に動力を伝達する。両方のエンジンの点火は別々のスターターボタンで作動し、1つのエンジンのみを操作することも可能。それによって、計器類は2倍になり、両方のエンジンをそれぞれ別に見るかたちとなっている。第2エンジン用に別の排気システムが追加され、第2エンジンのクラッチを操作するためにポンプが追加された。リアマウントエンジンが車の後部座席に取って代わったため、80リッターの燃料タンクがラゲッジコンパートメントに取り付けられた。



アルファスッドツインエンジンのボディは、2つのサイドエアインテークが追加されたことを除いて、標準の生産モデルとほとんど変わらなかった。特別なオイル冷却ラジエーターは追加されている。そして、エンジンの追加により、0-100km/h加速はわずか8.2秒、最高速度は215km/hにも達した。



ビモトーレは、アフリカン・サファリラリーやタルガ・フローリオなどのレース参戦を念頭に置いて設計されたが、そのレースの野心は実現せず、車はプロトタイプの段階を通過しなかった。そして、このアルファスッドはオークションに出品されるが、道路登録もされたことがない重要な一台である。


この革新的でユニークな車がオークションに出品されるということは、これまでに製造された中で最も珍しいアルファロメオのひとつを手に入れる貴重なチャンスでもある。

オクタン日本版編集部

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