なぜアルピーヌがMVアグスタを選んだのか?コラボレーションバイクを見た!

以前住んでいたマンションの向かいにアルピーヌのショールーム第一号店ができた。子供の送り迎えに前を通るのでよく遊びに行っていた。今は少し離れたところに引っ越したのでそれもなくなった。ところが、たまたまその前を通過するとウィンドーからバイクが見えるじゃないか!その日はもう18時をまわっていたので改めて行こうと決めた。現在フランスは18時以降は夜間外出禁止令化なので早々に帰宅しなくてはいけないのだ。
 
その翌週に戻ってみるとそのバイクの姿がない。ショールームに飛び込んでもうバイクはないのか!?と聞くと別のイベントに出ているけどまた戻ってくる。ということで、戻ってきたら連絡くれるように伝えた。そして、ようやく連絡が来た。ただし今回このショールームに置かれるのは1週間のみ。その後はまたどこかのイベントに持ち出されるというので今のうちに再度出かけてきた。

丸目一灯というスタイルにLEDのヘッドライト。ネオクラシックの象徴。カフェレーサーというモノもあるが、これはもうレーサーだ。

 
2020年の年末に突如発表されたアルピーヌのバイク。といってもアルピーヌが開発したものではなく、イタリアのMVアグスタのミドルクラス、スーパーヴェローチェをベースにしたものだ。

シートとシートカバーにMVのロゴと社名が傲られる。

なぜ、アルピーヌがMVアグスタを選んだのか?それはアルピーヌのフィロソフィーと重なるところがあるからだ。MVアグスタといえば1950年台後半から70年台前半までグランプリレースで37回も王座についた名門であること。バイクを芸術にまで高めたMVアグスタ。そしてその中でもこのスーパーヴェローチェを選んだのは、かつてグランプリレースを席巻したモデルをオマージュとしたネオクラシックスタイルのこのモデルは現代のアルピーヌA110と似ている所もある。そんなことからMVアグスタ800スーパーベローチェを限定110台でアルピーヌもでるとして登場させたのだ。MVアグスタ・スーパーヴェローチェ・アルピーヌ。ダブルネームである。

カウルのアルピーヌのロゴ。


昔のレーサーはタンクをバンドでフレームに固定していた。それを現代に蘇らせたデザイン。フューエルキャップはMVロゴ入りの削り出し。

一見して分かるのはアルピーヌのイメージカラーのフレンチブルーを基調にしていること。アルピーヌのロゴがあしらわれているところなど。空力を優先したデザインのフェンダーは右側にイタリア、左側にフランスのフラッグを遇っている。仕様はスーパーヴェローチェの限定モデル「セリエ・オロ」に近い。エンジンモードは一般公道だけで無くレースモードを標準に搭載。かつてのグランプリマシンを想起させる右側2本、左一本の非対象エグゾースト、外装にはカーボンを使用するなど単なるカラーリングの変更だけでは無いMVとアルピーヌの本気度をうかがえるしようとなっている。限定110台での販売だが発表後数時間で完売。今回の撮影したモデルはシリアルナンバー000のプロトタイプである。

798cc水冷直列3気筒。13000rpmで148馬力を発生する。フロントサスはマルゾッキ、リアにはザックスを採用。
 

せっかくなのでバイクだけでなくこの日のショールームで展示されていたモデルから、110台限定カラーのモデルなども紹介しよう。エメラルドグリーン。どうしてもフレンチブルーが定番となるアルピーヌ。個性を出すために人とは違った色を。そんな顧客向けに登場した限定カラーのモデルが展示されていた。

110台限定カラー、エメラルド。更に個性を持ったアルピーヌに。

また、これからはカラーリングからオプションの選択枠が格段に広がり、A110に個性を持たせるシステムを導入。アルピーヌのサイトからそれをシミュレートすることもできる。2021年、耐久レースからF1へ。躍進するアルピーヌなのだ。

Photography & Words: Tomonari SAKURAI

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