唯一無二のカラーリング! ディーボ 「レディバグ」

Bugatti

ブガッティ・ディーボのデリバリーは昨年の後半に始まり、今年のはじめにアメリカでも納車が始まった。ディーボはシロンがベースとなっているが、最高速度のみにフォーカスしたモデルではなく、サスペンションやエアロダイナミクスをはじめとしたサーキットを速く走るための要素を究極まで磨き上げた40台限定のスペシャルモデルだ。1500馬力を発揮する8リッターW16エンジンを搭載しているというだけですでにモンスターだが、デザインを見てもシロンより圧倒的にアグレッシブながらブガッティらしい伝統的美しさも残しており、この車が異次元であることに意を唱える者は誰一人としていないだろう。

このディーボのオーナー然り、誰しも車好きであれば他の人とは一味違う車に乗りたがる。ディーボはそもそも40台しか生産されていないため、パーソナライズされた唯一無二の1台を作ることは簡単だと思うかもしれない。しかしそのような希少な車のオーナーにとって、単なる色違いでは唯一無二とはいえないのだ。そんなオーナーがブガッティという地球上でもっとも高級なハイパーカーブランドに作らせたのがブガッティディーボレディバグというワンオフモデルだ。





このディーボ レディバグには幾何学的で動的な特別なペイントが施されており、完成するまで18ヶ月もかかった。カスタマースペシャルレッドとグラファイトと呼ばれる新しい色も作成された。両方ともメタリックカラーであり、車のボディに驚くほど映える。デザインも非常に豪華で約1600個ものひし形が規則性を持って描かれている。





コンピュータモデリングとビニールのテストプリントを使ったテストカーでのトライアルの繰り返しによってデザインを詰めていくのは途方もない作業であることが伺える。コンピュータでデザインを作成し、平らな面に印刷してから3次元のキャンバス(車)に貼っていったため、1mmでもずれればデザイン全体が損なわれてしまう可能性がある。ブガッティデザインのカラー&トリムの責任者であるジョーグ・グラマーは「多くのアイデアがボツになり、ひし形の模様の適用もなかなかうまくいかず、『お客様の要求に答えることができません』と諦めかけていました」と話す。







しかしもちろんブガッティという世界最速の車を生み出してきた伝統的なメーカーに、諦めるという選択肢はない。ベーシックデザインが最終的に決まりテストカーに適用され、実際にそのオーナーが購入したディーボに塗装され、最後にビニールステンシルが剥がされた。このペイントの作業に2週間以上が費やされたが、その苦労に見合う車になったのではないだろうか。

オーナーははっきりとは明かされていないが、他のディーボオーナーにも自慢できる車を手に入れたのは間違いない。このペイントにどれくらい費用がかかったのかも公表されていないが、そもそもディーボの価格は6億5000万円以上であり、オーシャンヴィラを購入するよりもよっぽど高いコストがかかっていることは間違いないだろう。


オクタン日本版編集部

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