「悲劇からの復活」爆発事故から2年が経ちオーナーが語るポルシェへの想い

Porsche AG

ノースカロライナ州にあるイングラム家のポルシェ・コレクションは世界的に見ても素晴らしいものであったが、2019年4月に起きた災害よって多大な被害を受けた。しかし、およそ2年の時が経ち、再びそのコレクションが公開されることになった。

1990年代後半から、ボブ・イングラムと妻のジーニーは、ポルシェブランドの過去70年間を代表するおよそ80台のコレクションを集めてきた。ノースカロライナ州ダーラム出身の夫妻は、息子のローリーとカムとともにポルシェへの情熱を分かち合っている。そのコレクションを見学すると、まるで時間旅行をしているような気分になることができる。オーストリアのグミュントで製造された初期のクーペに始まり、991世代のポルシェ911スピードスターなど、ツッフェンハウゼンで生まれた最新の傑作まで、数十年に渡って展示されているのだ。

78歳のイングラムは、目を輝かせながら、「古いモデルの場合は特に、車の元所有者であるオーナーの誇りと熱意を常に念頭に置いている。「特にクラシックモデルについては、そのような精神で車を未来に残していきたい」と目を輝かせるのだ。「このような熱心なファンを持つブランドは、世界でも他にはありません」と息子のカムは言う。「最もエキサイティングなことは、車の背後にあるストーリーです。それは、有名なレースの歴史であったり、前オーナーの感動的な伝記であったりします」



イングラム夫妻は、このコレクションを生きたものにしたいと考えており、それは2つの方法で表現されている。まず、週末に家族で出かけたり、クラブミーティングやレースイベントに参加したりして、車を定期的に走らせていること。ボブ・イングラムは、「私たちのコレクションは、すぐに運転できる状態にしておくことが大切です」と言う。1960年代に製造されたポルシェ906カレラ6のようなレーシングカーも含めて、すべての車が公道走行可能な状態で登録されている。しかし、唯一の例外がポルシェ935の限定エディションである。

77台しか生産されなかったこの車は、クラブスポーツのイベントやプライベートレース場でのトレーニングでしか乗ることができない。次に、このコレクションは、チャリティイベントでも活躍している。イングラム夫妻は、自分たちの情熱を育むだけでなく、それを他の人たちと共有する機会を楽しんでいるのだ。「私たちが目指したのは、アートと美しい環境、そしてたくさんの思い出に囲まれて、人々が心地よく過ごせる場所を作ることでした」と、ジーニー・イングラムは説明する。


オクタン日本版編集部

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