ベントレー・トリビア|第2弾 ベントレーのアイデンティティ、インテリアに見つけたり

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今も昔もベントレーの大きな魅力のひとつである、天然ウッドをふんだんに用いたダッシュパネル。その磨き上げられた美しい木目は、センターを境に完全な左右対称とされ、まるで鏡を間に置いたかのように見えることから「ミラーマッチング」と呼ばれている。

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この手法は、はるか馬車時代まで遡る英国伝統のコーチビルドの得意技。ダッシュパネルだけでなく左右ドアの上部まで、まるでインテリア全体を取り囲むようにウッドキャッピングを施す「ラップアラウンド」スタイルを実現するために、すべてが左右対称になることが必須とされていたからだといわれている。そのため「ツキ板」と呼ばれる最上層の薄板は、すべて二枚にスライスされた上で、表裏を逆にして加工。それぞれの部位に用いられる。また、ダッシュやコンソールなど左右二枚が接する部位はシンメトリーにピッチリと接着され、まるで中綴じの本のページを開いたかのような美しい景観が眼前に展開するのだ。天然ウッドゆえに偶然スカル模様が浮かび上がってきてしまい、お客様から車両をキャンセルされたこともあるという。



今後ベントレーでは、インテリアでもサステナブルな素材への移行を果たすことが決定しているというが、このミラーマッチングの伝統はきっと将来も維持されることだろう。

一方、現代のベントレーのインテリアにおいて、ある種のアイコンともなっている「ダイヤモンドキルト」は、かつてベントレーが生粋のスポーツカーであった時代の名残りと考えられる。ステッチや畝(うね)のない一枚革だと、スポーツドライブ時のコーナーリングで発生する「G」によってシートバックの表皮が捩れて、見栄えばかりか座り心地や耐久性までも低下してしまう。そこでレザー表皮を強化するために、ダイヤモンド型のステッチを施したのが発端とされている。ベンテイガはシートの上部だけダイヤモンドキルトが施されているが、これは摩耗しやすい部分に機能的な素材を使ったハンティングジャケットからデザインの着想を得ている。





現在では、公式ビスポーク部門「マリナー」のコーチワーク技術とともに、複雑なステッチと刺繍、エンボス加工を組み合わせ、まるで入れ子のようなデザインとした「ダイヤモンド・イン・ダイヤモンド」も選択可能となっているなど、ベントレーにとっては重要なアイデンティティとなっているのだ。

オクタン日本版編集部

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