フランスのコアなバイク好きが大集合|カフェ・レーサー・フェスティバル現地レポート

Tomonari SAKRAI

昨年COVIDの影響を受け中止になったカフェ・レーサー・フェスティバル。2年ぶりの開催だ。場所はモンレリ・サーキットだが、サーキット主催ではなくフランスの雑誌『Cafe Racer』が主催するもの。土日の2日間にわたって開催され、会場でキャンプをしながら週末2日間を楽しむというものだ。主催者であるカフェレーサー誌は世の中のヴィンテージブームが始まるといち早く創刊し、他のバイク雑誌とはちょっと違った路線でフランスにおけるカフェレーサーブームの牽引役となったともいえるだろう。

カフェレーサー発祥の地、イギリス車の参加が多い。フランスでは英国車よりも断然日本車なのだが今回は英国車の参加が多く感じた。

言い訳になるが、6月はイベントが国内外のいろいろなところで開催されるため、どれに出かけるべきか頭を悩ませる。そんなわけで大好きなのになかなか行けなかったカフェ・レーサー・フェスティバルを訪れるのは2017年以来。久しぶりの訪問だ。ダートトラックが増設されたり、コースを走る各カテゴリーに分けた走行会だけでなく、カスタムコンクールや、ドラッグレースなど盛りだくさんで2日間ではたりないほど楽しめるイベント。今回は何とか調整して日曜だけは参加できるようにスケジュールを組んだ。実は前日の土曜まで別件で僕はハンガリーにいたのだ。数年ぶりのカフェレーサー、心躍らせて会場に向かった。

会場に入ると何とも寂しげである。車と違って場所を取らないので余計規模が小さく見える。受付を済ませてカフェレーサー誌のスタッフに聞くと、やはりCOVIDの影響だそうだ。外出禁止令などもあってイベント自体が開催できるかどうかも分からない状況にあっては、以前と同様のイベントは企画できないという。実際、フランスではやっと外出禁止令が解除され、マスク着用義務はお店の中のみに限定、夜間も自由に移動できるようになったばかりだ。そしてなにより、激しい雷と数メートル先も視界がなくなるほどの夕立が前日にあった。この激しい雨は僕はハンガリーから戻ってきたパリの空港で遭遇したのだが、モンレリでも同様だったようで、キャンプをあきらめ、日曜のイベントもあきらめて1日だけで帰ってしまった人が半分ほどいたらしい。

参加車両も少なくカテゴリーも少ないため、サーキット走行が1日3~4回繰り返されていた。会場にはDJなどもおらず、悪く言えば、ただただ自分の走行を待って、走ってを繰り返す。イベントとしては、とりあえず“やった”という感じ。8回目を迎え盛り上がっているはずのイベントが運営できない主催者側ももどかしいだろう。各メーカーがこぞって「試乗ができます!」と売り込んでいた以前と違って参加しているのはBMWだけだった。

GPz750ターボベースとホンダXL改。ターボが気になるようだ。

しかし、そんな厳しい状況の中でもめげずに楽しんでいるというのは、それだけコアな連中だともいえる。走行中のマシンを見ると「おお!!」とつい叫んでしまう。きっと日本のイベントなら900NinjaやKATANAを中心にとなるのだろうが、この2モデルは今回お目にかかることはなかった。フランスならではバイク達が参加しているのは非常に興味深い。

ドゥカティを追い抜くBFG。シトロエンのシリーズGエンジン。ツインのボクサーエンジンを使用しているフランスのバイクだ。当時は白バイ隊に採用されたりしたが450台という生産台数。サーキットを元気に走るのは初めて見た。

フランスは直6好き。今回はCBXしかいなかったけどZ1300も、こういったイベントに現れる割合、占める割合が高い。

カフェレーサーの由来は、1950年代に英国でポジションのきつい公道を走れるレーサー仕様で、ちょっとカフェを飲みに行く程度の距離しか走れないといった意味からカフェレーサーと呼ばれるようになったと聞く。そういった意味では現代のカフェレーサーは発想が自由でレーサーというイメージはないようなマシンも多い。そんなことはどうでも良い。バイク好きが思うがままにカスタムして自分だけのバイク、自分の中では世界一速いバイク、と妄想の世界を具現化したアートなバイク達なのである。

ZX10のアンダーカウルを取り去り、シングルシートにした程度のちょっとしたカスタム。それでもこれだけ雰囲気が変わる。この角度だとお花畑を抜けているように見えるけど奥のすり鉢状のコーナーを抜けてスピードが出すぎないように設けられたシケインを抜けるところだ。


レディースライダーだけのカテゴリー。イタリアンカラーのスパーヴェローチェ。とっても似合ってます。

カワサキにこんなターボ車あったっけ?と考えてタンクの形状から750ターボが浮かんできた。フロントカウルを取り外し、シングルシートに。カラーを変えるとこれほどに印象が変わるものか!?足回りなどはオリジナルのままのようだ。

新旧入り交じり同じサーキットを思いっきり走れるこのカフェ・レーサー・フェスティバルはバイク好きにはたまらないイベントなのだ!

この記事の画像ギャラリーにも当日の模様をたっぷり掲載した。イベントの雰囲気を写真でとことん楽しんでいただければ幸いだ。


写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

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