甘いひと時を過ごし、ゴールの横須賀へ|「La Festa Dolce Vita」参加レポート(DAY2編)

Octane Japan

7月4日より開催されているラフェスタ ドルチェビータが7月5日、全参加車両無事にゴール地点であるヴェテランカークラブ クラブハウスに到着し、幕を閉じた。

【ラフェスタ ドルチェビータ全参加車両一覧】(写真24点)

初日は軽井沢から箱根まで約240kmのコースを走ったが、2日目は箱根から横須賀へ約74kmと短い。「山のホテル」は早朝から霧で覆われ、10:00の出発時刻にも晴れることはなく、視界が限りなく狭い状況でスタートした。箱根ターンパイクに突入しても天候は変わらず、曲がりくねった険しい山道を最善の注意を払って進まなければならなかった。料金所付近の下り坂ではようやく霧も晴れ、次々に降りてくるクラシックカーたちのダウンヒルは心躍る光景だった。箱根ターンパイクを越え、西湘バイパスに入る。平塚市→茅ヶ崎市→鎌倉市→逗子市のルートは右手に常に海が広がっており、走っていてとても爽快な気持ちだ。ラフェスタ ドルチェビータは1日目は富士五湖や芦ノ湖、2日目は相模湾を眺望しながらのドライブと、景色の良いルート選定になっているのも魅力だ。





12:00過ぎには皆ゴール地点のヴェテランカークラブ クラブハウスに到着、軽い昼食を食べ、授賞式に移った。協賛のmuta JAPAN株式会社からはmuta賞、KJホールディングス株式会社からはBRM賞として受賞者の発表があった。受賞と言っても競い合う項目は何もなかったため、muta賞はmutaにとって特別な数字である“8”ナンバーの車両、BRM賞はなんと、代表の滝川氏とじゃんけんをして勝った者が受賞ということになった。会場は大いに盛り上がり、受賞者たちを盛大な拍手で祝っている様子を見て、これぐらいの緩さも心地良い気がした。





編集部の峯村はクラシックカーラリーを見るのも参加するのも初めてであり、実はコ・ドライバーが何をするのかつい最近まで分かっていなかった。コ・ドライバーはドライバーの運転サポートをすることが主で、一番の役割としては当日に配布されるコマ地図を見てナビゲーションすることだ。道を誤ればそれだけで減点となるため、終始コマ地図とにらめっこしていなければならない。前を走る参加車両に付いていけば問題ないかと思うかもしれないが、その車両が道を間違える可能性もあるため気は抜けない。休憩や給油等を挟んで走行グループから外れてしまった場合はなおさらだ。今回は競技性もないためそこまで気負わず取り組めたが、会話に夢中になった時や、ちょっとした油断で現在地がわからなくなることも多々あった。

クラシックカーラリーは、車内という狭く閉ざされた(オープンは閉ざされていないが)空間に二人きりで挑むものだ。ドライブは長時間に及ぶため、そうなるとコミュニケーションも重要になってくる。ナビゲーションはもちろんだが、会話の多くは雑談が占めることになり、ドライバーが気持ちよく運転できるような言葉選びが必要だ。オクタン編集部ペアは親子ほど歳が離れていることもあって、編集長堀江の話を峯村が聞くというスタンスに落ち着いた。コースルート上の観光地、ホテルやレストラン、MGB-GTについて、他参加車両のヒストリーなど、時々グミや飲み物を手渡しながら語る話題は多岐にわたった。一つの目標に向かって協力しながら臨むことは、人生において頻繁にあることだ。だが、運転席と助手席という限りなく密接した距離感で長時間を過ごすと、とりわけ心の距離も縮まるように思えた。



子供と言えば甘いお菓子がとにかく好きだが、不思議なことに大人になるとなぜかそういったものとは疎遠になり、いつの間にか砂糖の入っていないコーヒーを好むようになっていくものだ。ラフェスタ ドルチェビータは、ビジネスや人間関係で多忙な日々を送る中、愛する車や仲間たちと過ごし、子供の頃に食べたデザートのような甘いひと時を与えてくれた。

株式会社フォルツァの増田代表は閉会の際、「みんな無事でゴールに到着できたことが何より。9月末にはラフェスタ ミッレミリア、来年は25周年ということもあり、様々なイベントを計画している」と述べた。次は一体どんなクラシックカーたちが出走するのだろうか。

株式会社フォルツァ 増田晴男代表

オクタン日本版編集部

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