2021年生産分はすでに売約済み!マクラーレン史上最強のコンバーチブル、765LT スパイダー

McLaren

マクラーレン ロングテールの名が伝説となったのは四半世紀近く前にさかのぼる。レーシングカーの マクラーレン F1 GTRを極限まで軽量化、ボディを引き延ばしたバージョンがル・マンを制し、1997年 FIA GT 選手権ですべてのライバルを圧倒した。そして2015年、675LTによってロングテールの名前は復活、この675LTの後継として生み出されたのが、昨年発表された765LTだ。765LTは1台1台ナンバリングした世界限定765台生産で、この数字を大幅に上回る関心が寄せられ、すべて完売している状況。多くの数字でややこしくなってしまった前置きだが、今回発表されたのはこの765LTのコンバーチブルモデルとなる、765LT スパイダーだ。





765LT スパイダーは、先代モデル同様、こうしたロングテールの理念を忠実に守り、ドライバーを中心に据えて、五感とダイナミクスに加えて特に音のエクスペリエンスを重視している。3つの特許を取得したリトラクタブル・ハード・トップによって、ドライバーとの一体感をさらにレベルアップさせている。

マクラーレン・オートモーティブ・グローバル・プロダクト・マネージャーのイアン・ハウショール氏はこう語る。
「765LT Spider のコンバーチブル・ルーフを下ろすと、ドライバーとの一体感はさらにレベルアップします。クーペも驚異的でしたが、Spider のルーフを下ろせば、その個性がはっきりと際立つのです。それはまるで、劇場にいるような、ステージのすぐ目の前でオーケストラを生で聞くような体験なのです」





ダイナミクスとエアロダイナミクスに関してはクーペの DNA を引き継ぎつつ、構造的な妥協は排し、重量の増加はわずか49kgに抑えている(主にリトラクタブル・ハード・トップとその作動メカニズムによるもの)。765LT スパイダーのDIN重量は、わずか1,388kgで、720S スパイダーより80kg軽く、最も近い競合モデルより約100kgも軽量となっている。一体型のカーボン・ファイバー製電動リトラクタブル・ハード・トップ(RHT)は、わずか11秒でオープントップ走行を可能にし、50km/hまでは走行中でも作動。4本出しのチタン製エグゾースト・システムから放たれるドラマチックなサウンドがキャビンを満たし、ドライバーとの一体感を別次元に引き上げる。



また、あらゆる側面でクーペに匹敵する並外れた空力パフォーマンスを備えており、720S スパイダーを 25%上回るクラストップのダウンフォースを発生させる。4.0リッターのツインターボV8エンジンは最高出力765PSを発生。765LT スパイダーのパワーウェイトレシオは、最小乾燥重量でコンバーチブルクラス最高の598PS/t、最大トルクは800Nmに上る。ドライバーとの一体感とパフォーマンスをさらに高めるため、トランスミッションのギアレシオが見直され、インギア加速が720Sより15%向上。これらの改良を経てコンバーチブルLTモデルの史上最速ラップタイムをたたき出した。



765LT スパイダーとクーペでサイズが異なるのはドアのみだ。765LT スパイダーは上部のカーボン・ファイバー製フレームがなく、物理的に小さく軽いため、ヒンジは1個のみ(クーペはヒンジを2個使用)。ドアを開けると、それぞれ120mm、クーペより大きく広がる。このドアには、伝説のマクラーレン P1で使われ、720S でさらに開発が進んで大きな効果を上げたダブルスキン技術が活用されている。ドア・ブレードはモディファイされ、サイドスカートから伸びる垂直ブレードが増えており、このブレードは、フロントのホイールアーチから出る乱気流をコントロールして、リアのホイールアーチ前にある拡大されたインテークに流れ込むよう補助する。このインテークは、高温ラジエーター(HTR)の下部にエアを送り、冷却システムの効率性を高めている。



765LT スパイダーのコクピットに乗り込むと、ダッシュボードにデボス加工された765LTのロゴと、シリアルナンバーが刻まれた記念プレートがすぐ目に入り、エクスクルーシブな空間に足を踏み入れたことを実感できる。LTの名にふさわしく、コクピットは徹底的にドライバーメインの設計で、多彩な軽量パーツやレースから生まれたコンポーネントが、広々とした空間、優れた人間工学、洗練された素材と組み合わされ、真にユニークなスーパーカー・エクスペリエンスを作り出している。スパイダーとクーペのインテリアの違いについて、スパイダーのキャビンにはカーボン・ファイバー製のアッパートリムが増え、インテリアからエクステリアへと続く「流れ」を生み出しており、クーペのエンジン・ウィンドウ部には、スパイダーの格納式ルーフメカニズムがある。フロントにある150リッターのトランクに加えて、リアのトノカバー下にもラゲッジスペースを用意している。





マクラーレン史上最もパワフルなコンバーチブルにして、ロングテールの系譜に加わる最高に魅力的な最新モデル、765LT スパイダーは、現在、マクラーレンの正規販売代理店でオーダーを受け付けている。日本価格は税込み49,500,000円で、カスタマーオーダーで世界限定765台のみ生産され、2021 年生産分はすべて売約済みだ。

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オクタン日本版編集部

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