走行距離は700km台!「程度極上」なカウンタックが本国のお墨付きを得るまでの道のり

コーンズ・モータース

2020年12月に開催した「Octane Touring×Lamborghini Models」で、全国から集まった35台のランボルギーニを先導したのが、ここで紹介する1990年カウンタック25thアニバーサリーだ。コーンズ・モータース所有の車両で、イベントの際のオドメーターはなんと750kmだったという“程度極上”のモデルである。

Photography: Kazumi OGATA

オクタンでも何度か紹介しているが、ランボルギーニには、クラシックモデル部門の「ポロストリコ」がある。ランボルギーニ自らの手で、歴史的なモデルのレストア作業を実施したり、オリジナルとの照合を実施し認定証を発行するといった業務を担当している部署だ。またレストアのみならずスペアパーツの保管や部品の再生産にも意欲的であることも、歴史を紡いでいくためには大変重要な取り組みだといえるだろう。

そして、この「極上の」アニバーサリーがポロストリコのサーティフィケーションを申請したのだという。実際にはどんな形で申請がおこなわれたのか、コーンズ・モータースに話を伺った。

現車の確認が実施されたは2020年12月のこと。コーンズ・モータースのランボルギーニサービス拠点「ランボルギーニ芝 東雲サービスセンター」に車両が持ち込まれた。申請に必要な情報は多岐にわたっており、具体的には以下のような内容が必要になるという。



【モデル情報】
シャシーナンバー/ VIN、年式、ナンバープレート、登録地(国) 
【必要な画像】
走行距離計、車体番号、エンジン番号、トランスファーケース(ある場合)、ギアボックス番号、ディファレンシャル番号、フロントデフ(ある場合)、外装色、インテリアカラー
エンジン:キャブレター/インジェクションシステム、燃料システム、点火システム、排気システム
メカニカル:ショックアブソーバー、ブレーキ、ステアリングコンポーネント、リム(ホイール)、タイヤのブランドとサイズ
電装システム:バッテリー、ライト類、搭載機器、ヒューズボックス/コントロールユニット、空調システム、音響装置、フロントガラスウォッシャーボトル
付属品:ウィンドウ、オーディオシステム
【車両履歴】
・修復、イベントやコンテストへの参加、受賞歴
・アクセサリー、改造、特別な機能
・車の歴史:所有者、サービス、機械的介入または修復

といった具合だ。これら各部の写真を撮影し、必要書類とともにイタリア本国へと送られる。













これほど多くの情報を(ここで載せきれない写真は画像ギャラリーでご確認いただきたい)すべて吟味し照合するポロストリコの工程は、想像するだけでも気が遠くなりそうだ。ましてやコロナ禍において、すべてがスムーズに進むとも限らない。待つこと約7カ月、コーンズ・モータースから「認定証が届きました」と待ちに待った知らせが届いた。

見せていただいた書類に記載されていたのは、VINナンバーに対してのオリジナル情報だ。いつ、どこで造られたか。オリジナルの外装色、内装色、ダッシュボードの色、カーペットの色。エンジンタイプ、エンジンナンバー、ギアボックスナンバー、リアデファレンシャルナンバー、ファクトリーオプションの有無。これらの情報が、メーカーにより認定されたものとして、現在のチーフ・マーケティング&セールス・オフィサーのフェデリコ・フォスキーニ氏と、ポロストリコ部門の責任者であるヘッド・オブ・アフターセールスのパオロ・ガブリエッリ氏のサインとともに届けられる形となる。いわば車両の血統書というべき書類だ。

対象車両がオリジナルと相違している場合には、完全にオリジナルの状態に戻すために必要な作業リストが提案される。もちろん現状のまま所有し続けることもオーナーの自由だし、オリジナルを重視して当時の姿に戻すことを希望するオーナーもいる。

オーナーは自分のランボルギーニが生まれた当時の姿を知り、そのヒストリーを認識することで、歴史を繋いでいく役割を担う実感が湧いてくるだろう。また、ランボルギーニ社にとっても自らが送り出した車両の「現在」を知ることにより、メーカーとしてヘリテージを継承していくという大切な責務を全うする一助になるに違いない。


取材協力
ランボルギーニ 芝
〒105-0023 東京都港区芝浦1丁目12-3 Daiwa 芝浦ビル 1F
TEL:03-6435-2840

ランボルギーニ芝 東雲サービスセンター
〒135-0062 東京都江東区東雲2-1-34
TEL:03-3527-5511

オクタン日本版編集部

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