快進撃の理由は? ランボルギーニの最高傑作が歩んできた道

Automobili Lamborghini

ランボルギーニ アヴェンタドールがその登場と共にアイコン的な地位を確立し、以後10年にわたりその座に君臨し続けることができた秘密は何か。多くの人の憧れとなったこのスーパースポーツカーは、細部に至るまで完璧を追求する中で生まれたのか、それとも過去との決別の産物であったのか。アヴェンタドールのこれまでの功績をたどっていこう。



アヴェンタドールシリーズがデビューしたのは2011年のこと。先陣を切ったクーペバージョンのアヴェンタドール LP 700-4は、ランボルギーニにとってアイコン的なV12エンジンを搭載、ランボルギーニ初のカーボンファイバーモノコックを備え、複合素材の製造と開発をリードするランボルギーニの地位を確立した。以降、ランボルギーニはカーボンファイバーの重要部品を大規模に内製する初の自動車メーカーとなった。



アヴェンタドールの販売台数は、過去のV12モデルをすべて合わせた販売台数を上回っている。過去のV12モデルの販売台数合計は7000台を若干超える程度だが、アヴェンタドールの販売台数は2020年9月に1万台を達成。生産5年目にして、その一つ前のモデルのムルシエラゴの総販売台数を超えている。



ハリウッド映画の有名なヒーローたちを乗せてきたアヴェンタドール。ランボルギーニのV12モデルは、イタリアのみならず、世界の映画史に名を残す作品の中でも、その存在感を表している。

バットモービルとしてのイメージを定着させたアヴェンタドール。2012年公開の『ダークナイトライジング』では、クリスチャン・ベール演じるブルース・ウェインが「Gotham-649 8227」というナンバープレートのアヴェンタドール LP 700-4を運転する姿が見られた。ただし、バットマンシリーズで主役の愛車にランボルギーニが選ばれたのはこれが初めてではない。本シリーズ2作目の『ダークナイト』(2008年)ではムルシエラゴ LP 640、第1作『バットマンビギンズ』ではムルシエラゴ ロードスターが使用されている。



アヴェンタドールは、アウトモビリ・ランボルギーニが初めて適応型サスペンション「マグネライド」と後輪操舵を導入しており、STRADA、SPORT、CORSA、EGOの4つのドライビングモードを選択することによってこれらのテクノロジーは制御されている。ドライバーは、パワートレイン、ステアリング、サスペンションの3つの領域それぞれで自分の好みに合わせてドライビングモードを選択し、独自の組み合わせを設定してアヴェンタドールの特性を気分に応じて変更することができる。



そして、先日日本でも初公開となった最後のV12エンジン搭載車であるアヴェンタドールLP780-4 Ultimae。ランボルギーニの自然吸気モデルのデザインの系譜の集大成である、複雑でエレガントな線や面を誇り、パフォーマンス、ダイナミズムと不朽の洗練との完璧なバランスを実現している。最高出力780hpの縦置きミドシップV12自然給気エンジンは世界において唯一無二の存在であり、V12エンジンの物語を終わらせるに相応しいマスターピースだ。

オクタン日本版編集部

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