世界記録を樹立した、マクラーレンF1の落札価格は?|ペブルビーチ・オークションTOP5を紹介

copyright and courtesy of Gooding & Company. Photos by Jensen Sutta

ペブルビーチ・コンクール・デレガンスのオフィシャルオークションハウスであるグッディング&カンパニー社は、17年目を迎えたペブルビーチ・オークションにて目覚ましい結果を残した。2日間のオークションで132ロット中115ロットが落札され、87%の販売率、1ロットあたりの平均価格は93万829ドルを記録し、総額は1億704万5410ドルとなった。そのうちの4台は、モントレーカーウィーク全体のトップ10セールスに含まれており、最も高い落札価格となった1位と2位の車はグッディング&カンパニーで扱われた車両である。注目の結果を順番に紹介しよう。

1. 1995年マクラーレンF1

ナンバーワンに輝いたのは、1995年のマクラーレンF1。この個体は、日本のコレクターのプライベートコレクションの一つとしてこれまでほとんど公開されたことがなかった。重要な付属品、390kmに満たない走行距離、グッドイヤー・イーグルF1タイヤの日付までもがオリジナルの状態で残っており、1992年から1998年にかけて製造されたわずか106台の中でも最高の保存状態を誇る、まさにタイムカプセルだ。モントレーで開催された数々のオークションにおいて、最も高額の2046万5000ドル(約22億5092万円)で落札、2位との差はおよそ1000万ドルと圧倒的な差をつけ、同モデルの落札価格として世界記録を樹立した。





2. 1959年 フェラーリ 250カリフォルニア LWB コンペティツィオーネ スパイダー

1957年から1962年の間に106台製造されたカリフォルニア・スパイダーは、フェラーリの西海岸代表であるジョン・フォン・ノイマンの指示のもと、北米市場に向けて開発されたもので、250GT ベルリネッタ ツール・ド・フランスのオープンエア版として構想されたものだ。このカリフォルニア・スパイダーはこれまで様々なオーナーのもとで大切に扱われ、オリジナルのカラーリングであるクラシックなイタリアントリコロールを身にまとっている。ユニークな外観や仕様だけでなく、オリジナルのシャシー、ボディ、主要部品がそのまま残っている。1084万ドル(約11億9200万円)で落札され、モントレー・オークションにおいて2番目に高い落札価格だ。





3. 1929年ブガッティタイプ35Bグランプリロードスター

この車の戦後の歴史はよく知られており、1951年にはRoad & Track誌の表紙を飾り、その後半世紀にわたってある一家の所有物として保管されてきた。基本的にオリジナルの状態を保っており、オリジナルのシャシーとマッチナンバーのエンジンを搭載したまま90年以上生き延びてきたサバイバーだ。当時の正しいグランプリ仕様にレストアされており、様々な書籍やクラブのレジスター、主要なブガッティの歴史家が作成したレポートにも記載されている。561万5000ドル(約6億1800万円)で落札され、こちらも同モデルの中で歴代最高額となっている。





4. 1958年 フェラーリ 250GT カブリオレSI

40台しか製造されなかったシリーズI ピニン・ファリーナ・カブリオレの34番目のモデル。このモデルはオーダーメイドのため、1台として同じ車両はない。この個体はカラーはアンダルシア・ゴールドで仕上げられ、1958年にピニン・ファリーナのカスタムワークショップに入り、完全にレストアされたものだ。オリジナルのシャシー、ボディ、エンジン、ギアボックスを搭載したフェラーリ・クラシケ認定車であり、マッシーニレポート、書籍、ツールロール、豊富なドキュメントファイルも付属している。440万5000ドル(約4億8500万円)で落札。





5. 1930年 デューセンバーグ モデル J ディスアピアリング トップ コンバーチブルクーペ

1928年12月1日にニューヨーク・オートサロンでセンセーショナルなデビューを果たしたデューセンバーグ・モデルJ。この車両はアメリカの名門コーチビルダーによって製作されたデュアルリアスペアのコンバーチブルクーペのうちの1台で、現存しているのは2台のみ。現オーナーが、各パーツを納車時の状態にするようレストアを依頼。デューセンバーグの歴史家として知られるランディ・エマ氏がレストアに携わり、優れたコンディションを保っている。396万5000ドル(約4億3678万円)で落札された。





グッディング&カンパニーの社長兼創設者であるデビッド・グッディングは、「オークションの専門家であるチャーリー・ロスと共にライブステージに戻り、今年も非常に素晴らしい車のコレクションを紹介することができたことは、この上ない喜びでした。皆様にお会いできたことに感謝するとともに、グッディング&カンパニーのオークションがいかに優れた品質、完全性、そして真のショーマンシップを備えているかを再認識することができました。」と今回のオークションについて喜びを述べている。

5つのモデルの内外装をじっくり見たい方はこちらの画像ギャラリー【全61点】

GOODING & COMPANY
https://www.goodingco.com/

All images copyright and courtesy of Gooding & Company.
Photos by;
Mike Maez (McLaren F1)
Brian Henniker (Ferrari 250 GT LWB California Spider Competizione, Bugatti Type 35B Grand Prix, Duesenberg Model J Disappearing-Top Convertible Coupe, Ferrari 250 GT Series I Cabriolet)
Jensen Sutta (Auction Stage Images)

オクタン日本版編集部

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