展示物はおよそ2万点!膨大なコレクションを誇る、世界最古の航空博物館

Photography : Barry Wiseman

1919年に設立されたル・ブルージェ航空宇宙博物館は、協会内では世界最古の施設であり、これまでにも大規模な改修が幾度も実施されている。快適な雰囲気のエントランスホールは、かつてはパリの主要空港であった箇所で、1937年のスタイルに修復されている。博物館内の主要部では、黎明期に活躍した航空機のコレクションが人々を魅了する。最初のギャラリーでは、空のパイオニア達が特集されている。鳥の飛行方法の模倣を試みた者や、さらには美しい航空機に羽毛を使用したものまである。奥へと進むと、初期の複葉機や第一次世界大戦に使用された航空機のコレクションが現れる。全機に、フランス語と英語での詳細な説明ボードが添えられている。

この「空のパイオニア達」の展示は、見る人を昔の気球上昇実験の時代まで遡らせてくれる。その後、第一次大戦時に急いで開発された強力な航空機の時代へと移り、空軍力が戦争行為の未来の姿と認識されるようになった。「第一次大戦」の展示ルームとギャラリーでは、急速に開発された航空機が武器になり、そしてジェット時代に移行する経緯を説明している。興味を引くのは、第二次世界大戦で最も重要な航空機のひとつとなった、ダグラス社のC-47Aダコタだ。観覧者はこの展示で、降下地域へ向かうパラシュート部隊が感じたのと同様の、騒音や感覚を疑似体験することができる。

おそらく最も興味をそそるのは、プロトタイプの展示ホールだ。そこには、『宇宙家族ジェットソン』に登場しそうなプレキシグラス製のノーズコーンを持った、ルデュック022も展示されている。ノーズ部には、勇敢なテストパイロットが搭乗し、内部は多数のエアインテークに囲まれている。その近くには、フランス初のデルタ翼ジェット機、ペイヤン Pa-49 ケイティの展示がある。5ヤード(約4.5メートル)程度の全長で、個人のガレージにも十分入る大きさだ。その原理(基本的性質)は、あのコンコルドのデザインでも研究された。他にも、多数の変わり種が展示されている。

ルデュック022は理論上、パイロットをノーズコーン部に乗せたままマッハ2.5を出せる。

とても小さい1954年のペイヤン Pa-49 ケイティ。

他の建物やオープンエアのスペースには、第二次大戦中とその後の航空機の傑作が展示されている。その中には2機のコンコルド(プロトタイプの001型と、エール・フランスのシエラデルタ版)や、ボーイング747-128も含まれる。また、アリアン1やアリアン5といったロケットの実物大モデルも展示されている。同時に宇宙関連ホールでは、ソユーズに代表される多数のスペースエイジの遺物の陳列もある。この展示内では、人類による宇宙空間への遠征の歴史のすべてが網羅されている。アリアン1と5の探測ロケット、アポロ計画、大気圏仕様のソユーズT-6カプセルなどだ。

宇宙関連ホールにはソユーズの他にもいろいろ。

建物外部の展示エリアは、上部の大型テラスへ拡大されており、パノラマビューとなっている。ノルマンディ・ニーメン特別展示は、第二次世界大戦中の東部戦線でナチズムと闘った、自由フランス軍連隊の部隊に捧げられたものである。

この博物館の展示物はおよそ2万点におよび、175航空機や、遠く16世紀の資料も含まれる。エンジニアのマインドを持つ方々なら、部屋いっぱいに広がる魅力的な航空エンジンの数々を堪能することができる。また、館内には注目に値する絵画や彫刻、模型などの作品も展示されている。中には、コンピューターで造られた多数の航空関連機器を実際に操作できるコーナーもある。そして、土産がたくさんのギフトショップや、良質なレストラン「Hélice」で、素敵な一日を締めくくることができるだろう。

航空宇宙博物館
住所: 3, Esplanade de l’Air et de l’Espace, Le Bourget BP 173 – 93352、フランス
公式ウェブサイト: www.museeairespace.fr.
営業時間:午前10時〜午後5時、月曜休館
(4月1日〜9月30日は午後6時まで)
入場料:大人16ユーロ、26歳以下は半額
コンコルド、ボーイング747、ダコタ航空機の鑑賞とヘリコプター海上レスキューミッション参加含む

編集翻訳:伊東和彦 (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:オクタン日本版編集部 
Words and Pictures: Barry Wiseman

編集翻訳:伊東和彦 (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:オクタン日本版編集部  Words and Pictures: Barry Wiseman

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