オールブラックが最高にクールな356 C|キングコレクション

Drew Shipley (C) 2021 Courtesy of RM Sotheby's

ポルシェ356の愛好家・コレクターとして知られるリチャード・Q・キング氏のキングコレクション。最後となる5台目に紹介するのは1964年型356 SC クーペ by Karmannだ。



この1964年式カーマンボディの356SCクーペは、カーデックスによると、1964年3月5日に完成し、「VW Distributors, Dublin」(コロンバス郊外のオハイオ州ダブリンを指す)に出荷され、外装色はシグナル レッド、ブラックレザーのインテリアで製造されたことが記されている。工場出荷時のオプションとして、クローム仕上げのスチールホイールにダンロップ製165-15ラジアルタイヤ、Blaupunkt社製デラックスラジオ(2スピーカー、アンテナ付)が装着されていた。その後の所有歴は不明だが、最終的にキング氏のもとにやってきた。





この車に搭載されていたオリジナルのタイプ 616/15の75馬力エンジンは、1961年末の356 Bに搭載されていた60馬力のノーマルエンジンに交換されている。また、カーデックスに記載されているナンバーマッチのギアボックスを搭載しており、この車は前オーナーによって黒く塗り直され、クロームリムはフックスデザインの911スタイルのホイールに交換された。



オハイオ州での長期保管から目覚めたこの356 SC クーペは、プロの鑑定士によって徹底的に点検され、2021年5月に発行された報告書によると、リアのインナーフェンダーに表面のサビと腐りが見られるが、フロントパンとバッテリーボックスは良好な状態。ドアのアライメントも良好だが、エクステリアのトリムには注意が必要。フロントシートはオリジナルのものではなく、ファブリック製のものに交換されている。オリジナルのラジオは取り外されていたが、車に残っていた。このSCの走行距離は5万2958マイルで、推定落札価格は7万ドル(約769万円)~8万5000ドル(約934万円)となっている。





キングコレクションでは5台のポルシェ 356を紹介してきた。特定の車種を熱狂的に愛するコレクターは、キング氏に限らず世界中に多くいることだろう。今回はキング氏が亡くなり、遺品整理で出品されたコレクションだったが、今後もコレクターによるユニークな車種のコレクションなどがあれば国内外を問わず随時紹介していきたい。日本の魅力的な物件の情報があれば、ぜひオクタン編集部にご一報を。



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RM Sotherby’s
https://rmsothebys.com/

Photography: Drew Shipley (C) 2021 Courtesy of RM Sotheby's

オクタン日本版編集部

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