ついに日本に戻ってきた!アルピナ本社でフルレストアされたB7Sターボ

Photography:ALPINA



ボディ

 
ボディは全塗装をするために解体作業を行った。これは各部品の状態を評価する上でも重要なため、細心の注意を払って行う必要がある。

すべてのウインドウやインテリアのパーツ、そしてエンジンルームのパワートレーンと補機類を取り外す。この作業において各部分を全面的に交換するのか、それとも「手直しだけ」にするのかを明確にしていくことが目的である。



ボディワークでは、まずヘコミやサビなどの損傷部分を確認し、修正および板金作業を進めて行く。外板部分は一旦ベアメタル状態まで剥離され、本来のボディラインを取り戻した。

40年近い時間を過ごしたと思えないほどボディの状態は素晴らしかったのでフロア補修などの大掛かりな作業は必要としなかった。

サフェーサーを数度塗り重ね、最後に全体をALPINAグリーンメタリックに再塗装した。またホイールアーチを含むアンダーボディユニット全体にストーンチッププロテクションを新たに施した。

クロスメンバー、サスアーム、スタビライザーなどのシャシーパーツ類は可能な限り新品交換。パーツが入手不能なものについてはサンドブラストで下地処理した後、サテンブラックにて仕上げ直された。

フロントスポイラーを新品に。新しくゴールドのデコラインが貼られるのと同時に、この車の特徴であるアールヌーヴォー書体の「B7S TURBO」のレタリングが入れられた。

エンジン


エンジン部門では、エンジンを分解して完全に洗浄した後、再び組み立てることに。エンジンブロックには正確なボーリングを施し、少しオーバーサイズのピストンが装着された。

吸排気バルブ、タイミングチェーン、オイルパンはすべて新品に交換。オイルフィルターはハウジングと共にサンドブラストをおこなう。



損傷の激しかったKKK製ターボチャージャーユニットは専門業社にてオーバーホールされ、本来の性能を取り戻した。カムカバーとインティークマニホールドはオリジナル通りのグレーのハンマートーン塗装にて仕上げ直された。

ボッシュのテクニカルサービスでは、PierburgDLインジェクションシステムのオーバーホール、シーリング、調整がおこなわれた。



点火プラグ、ワイヤーハーネス、オルタネーター、ラジエター、ウォーターポンプなどの補機類は全て新品に交換。クーラーシステムは134a冷媒仕様にアップデートされた。

全ての補機類がエンジンルーム内に戻されて、オーバーホールされたインジェクションシステムを装着して、綿密にエンジンセッティングがなされた。

ドライブトレーン


ブレーキキャリパーは洗浄後にサンドブラスト処理してオーバーホール、ディスクとパッドは新品交換。さらにハンドブレーキケーブルまで交換し、前後共にブレーキシステムの完全リニューアルをおこなった。

ZF製のギアボックスはシンクロ類の交換を含めて完全にオーバーホールされ、表面はビーズブラスト処理された。

LSDが装備されるデファレンシャルギア、リサーキュレーティング・ボール式のパワーステアリングも完全にオーバーホールされた。エグゾーストシステムはステンレススチール製でオリジナルの1:1のコピーを作製した。

ホイール


古い塗装を全て剥離し、リムのダメージを補修。全体をシルバーにパウダー塗装し、センター部分はマットブラックに塗装。

タイヤは新車当時と同じトレッドパターンを有するピレリP7クラシックを装着した。



インテリア


ダッシュボード、ドア内張、カーペットは特に損傷がないためクリーニングのみ。シートはセンターのタータンチェック柄の生地はクリーニングして再利用。両サイドのレザー部分はオリジナル同等のブラックレザーにて張り替えられた。



ルーフライナーの生地はそのままで、インナースポンジのみ交換された。


(この記事の執筆時にはまだ実車を見られていないが)近いうちに実車を拝見させていただく予定だ。アルピナ本社、本気のレストアのクオリティを楽しみにしている。


文:堀江史朗(オクタン日本版) 写真:ALPINA
Words:Shiro HORIE(Octane Japan ) Photography:ALPINA

文:堀江史朗(オクタン日本版) 写真:ALPINA

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