「スポーツカーの魂を感じる場所」|ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京がオープン

Porsche

2021年10月1日(金)、ポルシェジャパンは千葉県木更津市に世界で9番目となるポルシェ・エクスペリエンスセンターがオープンした。開所式にはポルシェジャパン代表取締約社長のミヒャエル・キルシュ氏が登壇し、木更津市副市長の田中幸子氏が祝辞を述べた。千葉県知事の熊谷俊人氏は台風対策の公務で参加は叶わなかったが祝電が贈られ代読された。 

建屋は日本の伝統的工芸、江戸切子をモチーフにしたデザインとなっており、また館内にも日本庭園を連想させる和のテイストが採用されている部分が多い。すでに北米、イギリス、中国、フランス、イタリアほかでも展開している同センターは、ポルシェ車のもつポテンシャルを十分に楽しみつつ、地域と協力しながら様々な用途で利用することを目的とした施設だ。43ha(約13万坪)という広大な広さを誇るこのポルシェ・エクスペリエンスセンター東京は、都市部からのアクセスの良さと、日本らしい自然の風景を堪能できる両方の魅力を活かした設計となっている。

ポルシェジャパンのミヒャエル・キルシュ社長が本日のプレゼンテーションで語ったように、ここはポルシェのショールームではなく、レース場でもない。ポルシェが提案する、五感でブランドそのものを楽しみ、ポルシェファミリーの出会いの場となる新しい形のブランド体験施設だ。

トラック内外での「体験」にもっとも重きをおくこのポルシェ・エクスペリエンスセンター東京には多彩な施設があり、ドライビングはもちろんのこと、食事や会議、シミュレーターなど様々な面からポルシェを感じることができる。メインの利用はやはりドライビングエクスペリエンスだ。これは経験豊富なポルシェドライビングコーチによるマンツーマンのインストラクションで、ドライビング技術向上を目指すというもの。もちろん有料だが、用意された最新型のポルシェを使い、1ターム90分でのカリキュラムを受講することができる。またデモンストレーションラップとして、助手席でポルシェドライビングコーチの運転技術を学ぶことができるというプログラムもある。

全長約2.1 kmのハンドリングトラックは、地形を利用したチャレンジングなコースデザインが特徴。前輪を溝に引っ掛けるようなコーナーリングを楽しめる独特のカーブは、ドイツ・ニュルブルクリンクのカルーセルを模しており、また坂道を滑り落ちるようなコースは、カリフォルニアのラグナ・セカのコークスクリューに近い。コース設計としてはストレートをあえて長く取らず、テクニカルなハンドリングを楽しめるようにしてあるあたりは実にポルシェらしい。こういった元の地形を活かした三次元構造のトラックは、ヨーロッパによくあるワインディングのような雰囲気を醸し出していて素敵である。

インフィールドにも様々な体験型コースが設置されている。ダイナミックエリアでは、スラローム、フルブレーキ、ローンチコントロールなど、ドライな路面特性を利用した特別なプログラムを体験でき、ローフリクション ハンドリングトラックでは低速域でオーバーステアとアンダーステアを誘発させて、車両のコントロール方法をトレーニングできる。

ダイナミックエリア

ローフリクション ハンドリングトラック

他にも、強制的に車をスピン状態にし、滑りやすくなったコンクリート路面上で車両姿勢をコントロールするトレーニングを行うことができるキックプレートや、スプリンクラーシステムによって散水された、低摩擦コンクリートの円周コースでアンダーステアドライビングを安全に体験することができるドリフトサークル。さらには最大約40度もの急な斜面でカイエンとマカンのパフォーマンスを体験できるオフロードコースといったモジュールにより、車の様々な側面を実際に学びながら楽しむことができる。

ドリフトサークル

オフロードコース

トラックでのエクスペリエンス以外にも、ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京にはシミュレーターラボもあり、プロのレーシングドライバーも使用する本格的なシミュレーターで世界各地の有名サーキットの走りを体験することができる。



レストラン906や956カフェもあり、ポルシェらしいメニューを味わえる。名称にポルシェのモデル名が入っているのはミーティングルームも同様で、356、918、935、959、カレラGTといった部屋の名前になっているのもポルシェファンにとっては嬉しいポイントだ。MICE(ミーティングや研修、イベントなど)を行なえるスペースも備えているため、ビジネスユースにも対応している。また近いうちには最新ポルシェだけでなく、クラシックモデルの展示も開始されるという。







名称といえば、ポルシェジャパンが5年間のネーミングライツを締結し、木更津市の市道125号線の一部1kmが「ポルシェ通り Porsche Strasse」と命名されたことにも注目だ。



ポルシェジャパンは地域パートナーとして木更津市と様々な取り組みを行っている。2020年11月に立ち上げられた独自の包括的なCSRプログラム『Porsche. Dream Together』においては木更津の環境保護や地域連携を深める活動を推進している。植生や湿地の希少植物の保全に配慮した施設の建設をはじめ、災害発生時にはポルシェジャパンが地域支援のため木更津市に協力をする協定書を2021年9月30日付で締結した。

さらに、木更津市で有機栽培されたお米を木更津市内の小中学校へ提供する「木更津有機米学校給食プロジェクト」への協力をはじめ、11月21日に開催される千葉県在住者を対象としたチームランニングイベント「ブルーベリーRUN」ではポルシェ・エクスペリエンスセンター東京が会場として提供され、約1,000人のランナーが参加する予定だ。自然に囲まれた木更津市のオーガニックな街づくりに今後もポルシェジャパンは協力していくという。



ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京
千葉県木更津市伊豆島中ノ台1148-1
0120-718-911 / 受付時間:9:00-18:00 (定休日:日曜日、月曜日)
https://porsche-experiencecenter-tokyo.jp/

オクタン日本版編集部

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