『Octane UK』スタッフの愛車日記|1966年マスタングで、神の祝福を受けラリーに参加

Octane UK

ウェールズ地方の境で、友人と家族のためのイベント『クラズウェル・クラシック』が、伝統的なビスター市民教区のダン・ゲイガン博士によって企画された。このイベントに参加することは、その近所のヘイ・オン・ワイ(英国ウェールズのポーイスにある町)に寄るための格好の言い訳になる。都合が悪いのは、その町が本屋だらけで、世界の書店の中心地とまで言われていることで有名なことだけだ。私やパートナーのポーラのように愛書家だと、ここで週末を過ごすと高くつく。

今年の私の“戦利品”のひとつに『Landscape with machines』がある。それは、「ヴィンテージ・スポーツカー・クラブ」、「内陸水路協会」、「タリスリン鉄道保存協会」の共同創始者で、著述家かつエンジニアのL・T・C・”トム”・ロルトによる、バイオグラフィー三部作の一部だ。多くのヴィンテージカーオーナーたちと同じく、彼は田舎暮らしを好み、若い頃はヘイ・オン・ワイに住んでいた。この付近は、彼が子ども時代を過ごした頃から100年経っても、あまり様子が変わらない。

トム・ロルトは、'Duck's Back'アルヴィス 12/50を毎日運転していたことで有名だった。ポーラと私が所有する12/50の'Duck's Back'をラリーのために持ち込んでいたら、なんとも素晴らしかっただろう。しかし私達が相棒として選んだのは、“我慢強い”1966年マスタング。このマスタングは距離を問わず、私が旅するときの主力のクラシックカーなのだ。リアに新しいリーフ式サスペンションのスプリングが装備され、少しヒップアップ気味になっているが、荷物やツール等を積み込めば、多少は落ち着く。



『クラズウェル・クラシック』の参加者たちは、クラズウェルののどかなセント・メアリー教会に集合することが伝統になっている。ニコラス・ロートン牧師が、出走する車たちを祝福し、簡単で気の利いた礼拝を行う場所だ。今年になってから、私達はアダム・ゴンパーツ牧師をはじめ、三度も聖職者達のお言葉を頂いている。そして、同様に教区牧師である彼の妻シャーロットは、アダムのローバー P4 ウィルバーでラリーに参加していた。彼らの娘であるモリーとも、美しく風光明媚な道を一緒に走行した。

マスタングは期待通りの完璧な走りを見せたのだが、私はどちらかというと罪の意識を感じていた。というのも、2019年のル・マン24時間レースから帰ってきて以来、たったの1度しか洗車をしていなかったからだ。とはいえ、洗うよりも乗りたかったわけで、これはトム・ロルトも認めてくれただろう。


文:Mark Dixon まとめ:オクタン日本版編集部

オクタン日本版編集部

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