ピーターセン自動車博物館で伝説のポルシェが見られる!956と962の展示を実施中

Octane UK

アメリカ・カリフォルニア州のピーターセン自動車博物館で、ドイツの耐久レースで活躍した偉大なる車たちが展示された「プロトタイプの覇者たち」という展示エリアで、伝説のポルシェ956と962のレーシングカーをクローズアップ。8月に開始されたこの展示は、5月から「ザ・ヴォールト」で展示されていた「プフェッフェンハウゼン・スピード・ショップ ザ・RUF・ギャラリー presented by Hagerty」を移設したものだ。展示は11月19日まで開催され、ピーターセン自動車博物館で今年開催された2つの“ルフトカルト”関連展示を締めくくる予定だ。

ポルシェ956は1982年の「FIAスポーツカー世界選手権」のグループCの新たなレギュレーションに準じて製作された。これは、アルミニウム製モノコックのシャシーとグラウンド・エフェクト要素を備えた、最初のレーシングカーであった。このモデルは、ル・マン24時間をデビュー戦で勝利。全周回をトップで走行するという完璧さで、表彰台に登った。翌年には、ステファン・ベロフがドライバーとなった956が、ニュルンベルクのノルトシュライフェコースでのラップ記録を全て塗り替えた。これは、その35年後にハイブリッドのポルシェに更新されるまで残るという大記録となった。

後継となった962は、国際モータースポーツ協会(IMSA)のGTPカテゴリーで更新されたレギュレーションに準拠するために製作された。その後約10年間、世界で最も優位なレーシングカーのうちの1台となり、大勢のライバル達を押しのけてきた。1985年と1986年にはWSCで、1985年から1988年にはIMSA GTチャンピオンシップで、そして1986年と1987年のル・マン24時間で、それぞれ優勝した。それに加えて1994年のル・マン24時間では、プライベーターとしても優勝している。



これらの車のうち何台かはまだ現役だが、将来的にはヒストリックカーファン達にもより知られる存在となるだろう。そのうちのいくつかを紹介しよう。ボブ・アキンとハンス・スタックがステアリングを握ったコカ・コーラのカラーリングをまとった962 。A.J.フォイトが運転した、コペンハーゲンの962。1989年のロレックス・デイトナ24時間で優勝した、ミラー・ハイライフとBFグッドリッチカラーリングの962。ジャッキー・イクスとヨッヘン・マスがドライバーを務め、3回の優勝を収めた、ロスマンズのファクトリー962C。クレーマー・レーシングが製作した、レイトン・ハウス962C。そして、ハーレイ・ヘイウッドが駆った、 0123アートスポーツの962Cなどだ。



ピーターセン自動車博物館のエグゼクティブ・ディレクター、テリー・L・カルゲスはこう語る。「私たちは、2度目となる”ルフトカルト”の展示ができることを嬉しく思います。これまで生産された中でも最もアイコニックな956と962を何台も展示しています。この展示をご覧いただけば、これらのレーシングカーの豊かな歴史を探訪し、サーキットでどれほどの活躍を成し遂げたかおわかりいただけるでしょう」

オクタン日本版編集部

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