83万円だった車両がいまや3700万円に!?ロンドンであたらしいオーナーを待つブリストル

Octane UK

ひとたびブリストルのハンドルを握れば、場をわきまえた良識的な人間になった気分を味わえる。それは、少々型にはまったものかもしれないが、航空機に影響された同社の持ち味でもあるだろう。多数の繊細なエアロダイナミクスによるタッチが、初期のブリストル車の成熟したドライビング・ダイナミクスを引き立たせるのだ。

リアクォーターのフィンは見た目だけではなく、高速安定性を改善するためのものだ。控えめなウィンドディフレクターは、フロントウィンドウにフィットしていて、バフェティング(分離流によって引き起こされる不規則な振動)を起こすことなく外気を室内に入れてくれる。



この美しい1955年の404クーペは、ロンドンのグレーム・ハント社にて販売中の車両だ。スタンダードな2.0リッターの直列6気筒エンジンで、ギアボックスはマニュアル。たった51台の製造のうちの31番目の個体で、最初のオーナーが10年間乗り、その後ファクトリーに戻り新しいエンジンに載せ替えられ、さまざまなアップグレードが施された。これはブリストル車ではよくあることだ。オリジナルのギアボックスには、オーバードライブユニットが装備されていた。また、ブレーキは後期仕様のディスクブレーキに換装されている。

2番目のオーナーに渡り、そこで1980年まで過ごした後、この404は『オートモービル』誌に掲載され、総額5500ポンド(約83万円)で販売された。2001年には現在のオーナーにより、ブリストルの有名なスペシャリストである『TTワークショップ』に持ち込まれた。

この時点でもこの車は非常に良いコンディションであったにも関わらず、その新オーナーはさらに良好な状態にしたいとTTワークショップにフルレストアを依頼したのだ。その作業は、細心の注意を払って記録され、費用の総額はなんと89937ポンド(約1400万円)となった。2003年の『BOCアニュアル・コンクール・デレガンス』で栄えある2位を受賞した後、再び『オートモービル』誌に掲載された。売買コーナーではなく、特集ページに。

最近では、『プロジェクト・ワークショップス』によって全体的な修繕がされている。今年は『ブラゼル・エンジニアリング』による、キャブレター全体のリビルドとチューンナップが実施された。

ちなみに、この車の過去のオーナー達は全員、『ブリストル・オーナーズ・クラブ』のメンバーであった。このような特別な車はいつも、緊密な人脈の中に留まるものだ。さあ、次こそはあなたの番だ。イギリス、ロンドンのグレーム・ハント社にて、25万ポンド(約3700万円)にて販売中の、この1955年 ブリストル 404 クーペを高いと思うか安いと思うかはあなた次第。詳しくはgraemehunt.comを参照あれ。


まとめ:オクタン日本版編集部

オクタン日本版編集部

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