切手や記念コインも発行|ピレリの創立150周年を祝うキャンペーンがスタート

Pirelli

今年創立150周年を迎えたピレリが、1月28日にイタリア・ミラノのピッコロシアターで記念式典「Pirelli 150Years Celebration」を開催した。1872年1月28日、ジョバンニ・バティスタ・ピレリが興したピレリ。創立当初は電信用の絶縁体を製造し、新時代のイタリアと遠隔地を結ぶケーブルを製造していた。その後、世界各地で成長を遂げた同社は、水泳帽、おもちゃ、レインコートなどの日用品や、馬車や自転車用のタイヤなど、移動のための製品を生産するようになる。その歴史の中では通信事業の頓挫など何度かの危機があったが、同社はそれらを乗り越え、コアビジネスに向き合い、現在のタイヤ事業にフォーカスすることとなった。



150周年記念イベントでは、ピレリの国際的な規模、工場、文化や芸術家との関係、コミュニケーションにおける創造性、様々なスポーツやモータースポーツにおける存在感、革新と最先端技術の絶え間ない探求など、ピレリの最も印象的な出来事を通じて、19世紀から3世紀にわたるピレリの旅が振り返られた。



ピレリのマルコ・トロンケッティ・プロヴェラ副会長兼CEOはイベントで次のようにコメントしている。
「今日、私たちはこれまでの歴史を振り返りながら、これからの未来を見据えた旅に出たいと思います。ピレリは、150年もの間、起業家精神にあふれた堅実な企業文化を持ち、時代をリードして、変化を先取りしてきました。そのことが、世界中でブランドを確立させてきたとともに、マイルストーンの到達を可能にしてきました。私たちは、このストーリーを私たちの街、私たちの国、そして日々共に働くすべての国際的なグループやコミュニティと共有することが重要であると感じています。ピレリで働いている3万人の従業員の皆さんに感謝しています」



ピレリといえば、芸術家や知識人との文化的活動を積極的に行い、社会の進化や風習の変化を見つめてきたことがよく知られている。Rivista Pirelli、ピレリカレンダー、Pirelli HangarBicocca をはじめ、 その他出版物やピレリ財団による展示、Pirelli Designのグッズ、ワールド誌、アーティストや作家の寄稿文が掲載された充実した内容の年次報告書など、その個性は際立っている。



読者諸氏もカール・ルイスにハイヒールを履かせ「Power is nothing without control(コントロールなくしてパワーは成り立たない)」という名言を残したキャンペーンが記憶にある方もいるだろう。



150周年を記念し、その「Power is nothing without control」という歴史的な言葉を再解釈した新しい広告キャンペーンが展開されることになった。空想的で比喩的なストーリーを通じて、相反する二つの概念について考えてもらうよう人々に呼びかけている。テクノロジーとソーシャルメディアの発達によって、個人は大きな力を手に入れた一方で、一瞬にしてコントロールを失い、カオスに陥ることもある。路上においてだけでなく、人生においても、力はこれまで以上にコントロールする必要がある。新しいコマーシャルには、そんなメッセージが込められているのだ。

また、イタリアの経済財政省、造幣局、印刷所から「Eccellenza Italiane 」シリーズの一環として、ピレリ・グループに捧げられた金銀3枚セットの記念コインを含む新たな切手コレクションが発行された。さらに、2022年1月28日付けで「経済と生産システムにおける卓越性」というテーマシリーズの一部として、ピレリに捧げる新しい切手も発行されている。


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ここで挙げたトピックスは、ピレリの150年間の「旅」のほんの一部である。その歴史や取り組みがデジタルストーリーで体験できるウェブサイトも制作されたので紹介しておきたい。150周年のサイト(www.pirelli.com/150years)では、「製品・研究開発」「サステイナビリティ」「スポーツ」「アート&カルチャー」の4つのバーチャルルームでは、過去と現在の製品、サステイナビリティへの取り組み、スポーツ競技への参加、ピレリカレンダーに始まるアートやカルチャーへの取り組みが3D環境で紹介されている。歴史、革新、文化、そして常に未来を見据えるピレリの「旅」が凝縮されたこのサイトは必見だ。

オクタン日本版編集部

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