楽しさ満点!「Traversée de Paris」パリ横断 夏の部を現地からレポート【前編】

Tomonari SAKURAI

2022年Traversée de Paris、パリ横断 夏の部が7月最後の日に開催された!コロナ禍で中止が相次ぎ、いよいよ年があげて冬の部が開催と喜んでいたところ、再びコロナで延期。初めて3月の開催となったと思うとなんと前日にパリの要請で大気汚染のため旧車をパリ市内で走行させることが規制され、また延期。4月にやっと開催できたが復活祭のバカンスで参加車が激減。そんなさみしい久しぶりのパリ横断冬の部だった。

パリは時々気温が38度という日があるものの、朝などは20度を切る爽やかな夏。この日も最低16度、最高28度と過ごしやすい日だった。出発地点のヴァンセンヌ城には7時を過ぎると参加車が集まりはじめた。涼しいうちに出発しようというのだろう。日本の夏と違い、旧車にも、それに乗る者にも気持ちのいい一日の始まりだ。

スタート地点のヴァンセンヌ城に向かう旧車で渋滞中。

パリ横断はパリの東にあるヴァンセンヌ城をスタートし当日渡されたコース表を読みながらパリを横断。そして、パリの西方ムードンの公園に集合してピクニックをする。ただそれだけ。決められたコースはあるが、チェックポイントがあるわけでもなく、タイムを競うわけでもない。一応コースを走るが途中でカフェで一息入れたり、その分ショートカットしたり。車をはじめ、バイク、自転車にモペット、トラクターにバスと参加台数は700台を超える。



夏の部はピクニックがあるので、ただ走るだけでなく、走り終わってからも楽しいのだ。今回は出発地点のヴァンセンヌ城とパリの走行中の様子をまずお伝えして、ムードンの公園にゴールした風景は次回に、2回にわたってレポートする。

とにかく化石燃料を使う車を排除したいパリ市と、それを保存して楽しみたい旧車クラブとが歩み寄ってコース作りが行われる。そのため、モンマルトルの丘や、コンコルド広場には立ち入らぬようにという強い注意書きがコース図にある。パリ市としてはさっさとパリを通過して行ってほしいというところだ。あと数年もすれば一切の化石燃料の車両はパリ市内に入れないようになる。そうなったらパリ横断はどうなるのだろう。そんな心配も忘れるほどの気持ちの良い天気の中、パリ横断が始まった。

コースは当日にならないと分からない。受付を済ませるとコース図を受け取ることが出来る。出発の準備が整ってパリ横断に向かうトライアンフ ヘラルド。

この日の日の出は6:24。まだ朝焼けの中にたたずむモヴィレット、プジョー103。ちなみに、日の入りは午後9:32。

天気が良いとバイクも安心して参加出来る。戦前のバイクなど特に。インディアンのマークが付いていてドラーというメーカーだがフランスのバイクだ。

毎月の定例ミーティングは中々見ることの出来ないブガッティなどもこのパリ横断には参加する。

ビカビカのレストアも良いが、足回りやエンジンはレストアしてボディはあえて古めかしくするというのも多くいる。左にちょこっと見えているのはフルレストアされたシトロエンアミだ。

ツアー・オートのゼッケン1を付けるのはシトロエンのコレクションの一台のトラクシオン・アヴァン。

小さい車に家族で参加。

フランスのモビレットたちに紛れてホンダP50も。

コックをオンにしてティクラーを押して燃料をキャブに満たしてキックをすると目覚める。これぞバイク。水冷2ストのスコット。

さあ、パリへ繰り出そう。

走るヴェスパ400はかわいい。

ヴィンテージ自転車の面々。その中の一台はジタンのタンデム。

チンクエチェントが走り抜けるその背景にはパリの新名所ブルス・ド・ コメルス、フランソワピノーコレクションが展示されている現代美術の美術館。

オテル・デ・ザンヴァリッド、廃兵院前は車を停めて写真を撮る唯一のスポット。廃兵院はパリ軍事博物館でもあり空軍の戦闘機ラファールが展示されるようになった。

ホワイトに統一したコーディネートでヴェロソレックスを楽しむ。

パリ横断前半の部の様子は、ここに載せきれない写真も含めて画像ギャラリーでも楽しんでいただきたい。


写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

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