一難去ってまた一難。スバル-VW ビートルのエンジン問題がまさかの展開に!

Matthew Howell

スバル-VW ビートル、つまりスバルエンジンを搭載したビートルを所有する『Octane』UK版のマシュー・ハウエル。前回のレポートでは、エンジン換装の様子をお届けした。今回はその続編だ。



何カ月にもわたるヤマ勘と混迷を経て、ついに私の“スバル・ビートル”のエンジンがかからない理由がわかった気がした。コンプレッサーと燃料は真っ先に確認し、通常のチェックはすべて行った。そして、エンジンをかけてみた。イグニッションキーを回すと、たった一度だけ点火した。しかし、その後は何度試しても何も起きない。つまり、スバル純正のイモビライザーは、まさにイモビライズ(=機能停止)させるものである、という結論に至った。そう、私は重要なことを見逃していたのだ。

前回のレポート時の様子

このプロジェクトでは万が一に備え、元々エンジンが載っていたドナーカーを処分しないよう、以前から注意されていた。電話やインターネットでリサーチした結果、部品がいくつか必要なこともわかった。イグニッションバレル、キー、イモビライザーアンテナなどだ。

アンテナというのは、バレルの周りに取り付けるちっぽけなプラスチックのリングだ。ただの飾りに程度に思えるが、これが不可欠だったのだ。

そのアンテナを取り外してみたものの、その後どうしたらいいのかわからくなってしまった。小さな配線プラグがついているのだが、私のエンジンにはそれを差し込む場所がなかったのだ。スバルの配線をしてくれた業者に電話をしてみたところ、彼が誤ってアンテナの線を切り落としてしまっていたことが判明したのだ。というわけで、いったん外して配線と共に修理に出すことにした。修理が完了し車に戻し、再びいつもの点検をした。さあ、もう言い訳はできない。

すると、キーを捻る間もなくエンジンがかかり、そのまま完璧なアイドリング状態になった。私は完全にショック状態だった。驚いた。私は誰もがするようなこと、つまり「キーを捻る」ことをしただけだ。

後ろに回ってスロットル・リンケージをつかみ、軽く動かしてみた。「ちゃんと動いてやがる!」私は大声で自分に言っていた。その後、エンジンを止めようとした。が、止まらない。 エンジンはまだ元気に動いていた。そこで、バッテリーの端子を外してみた。それでも、まだ動いていた。

この時点で、軽い恐怖が私を襲ってきた。急いで考えなければならなかった。最悪の事態になる前に、なぜか止まらないエンジンを止めるにはどうしたらいいのか?私は燃料ポンプのリレーをなんとか見つけ出し、強く引っ張ってみた。するとリレーが外れ、エンジンはやっと静かになった。何ということだろう。何カ月もエンジンをかけられかったのに、今度は突然エンジンを止められなくなってしまった。もう、笑うしかない。


文:Matthew Howell まとめ:オクタン日本版編集部

オクタン日本版編集部

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