上限5億ドル!アメリカ唯一の「レストア大学」が、大規模な奨学金を得る

Octane UK

米国で唯一、自動車のレストアに関する学士号を授与しているカンザス州の小さな大学に、最大5億ドルという驚くべき約束がなされた。マクファーソン・カレッジの学生数は1000人未満で、135年前に設立された私立大学である。そして、2023年7月までに大学に寄付された1ドルにつき2ドルを、上限5億ドルまで匿名の支援者から受け取ることになっている。

マクファーソンの「自動車レストレーション・テクノロジー」の学士号は、1886年から1970年までの車両が対象でレストアのあらゆる側面に焦点を当てている。この4年制コースでは実技だけでなく、車の歴史を調査・記録するトレーニングも含まれており、マクファーソンのキャンパス内にある3万3000sq ftの専用施設で行われる。

学費は決して安くなく、約20万ドルかかる。だが、マクファーソン・カレッジの水準は高く、現在レストア中のメルセデス・ベンツ300Sは2023年の「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」に出展される予定だという。同カレッジのマイケル・シュナイダー学長によると“スタンフォード大学の化学部の学生たちが、ノーベル賞を取るためのプロジェクトに取り組んでいるようなものだ”と語った。

このコースには、ピーター・ヘイドンや本誌コラムニスト、ジェイ・レノが資金提供するフレッド・デューセンバーグ記念奨学金、さらに1961年のF1世界チャンピオン、フィル・ヒルを記念してペブルビーチ・コンクール・デレガンスが支援する奨学金など、8つの奨学金も用意されている。

最後の集計で、大学は約8000万ドルの寄付と誓約を受け取っており、少なくとも2億5000万ドルに達する勢いだ。それでも残りの7億5000万ドルのジャックポットになる可能性を狙っている。今回の寄付金には、ロサンゼルスの不動産開発業者であるリチャード・ランドクイストと妻メラニーによる5000万ドルの寄付が含まれている。彼は以前、フェラーリ365GTBをマクファーソンの80台に及ぶクラシックカーのコレクションの1台として寄贈しており、同カレッジの長年のサポーターである。


編集翻訳:古賀貴司(自動車王国) Transcreation: Takashi KOGA (carkingdom)

編集翻訳:古賀貴司(自動車王国)

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