優雅で、少しチャレンジングな大人のクラシックツアー|Tour d'Elegance Japan 2022

Kazumi OGATA, Ryota SATO

前年に続いて、少人数による完全招待制のツアー「Tour d'Elegance Japan 2022」が開催された。競技にストイックな従来型のクラシックカー・ラリーとは異なり、美しい景色と美味しい食事、ホスピタリティに優れたホテルライフを満喫できる新たなスタイルのクラシックカーイベントは、車を愛するものたちの憩いの場となった。



クラシックカーを主役としたラリーは日本でも数多く開催されているが、2022年11月26日から29日の4日間にわたって開催された「Tour d'Elegance Japan(ツールデレガンスジャパン)」は、競技性を重視するクラシックカー・ラリーとは一線を画すイベントだ。ドライブの楽しさはそのままに、「優雅さ」や「美しさ」を審査するコンクール・デレガンスの要素を兼ね備えた、大人の自動車ツアーなのだ。

競技としてのラリーはその性質上、ストイックなスタイルになりがちだ。だがクラシックカーの楽しみ方には、本来さまざまなベクトルがある。晩秋の美しい風景を愛でながらドライビングを存分に愉しみ、美味しい食事とホスピタリティ溢れるホテルで旅の醍醐味を満喫したい。そんな五感をフルに活用し、男性も女性も楽しめる上質で優雅なツーリングもまた、美しいクラシックカーにはよく似合う。

ルートやレギュレーションは定められているものの、昼食会場や宿泊地など定められた経由地さえクリアすれば、ほどほどの寄り道やコースアウトは許容される。むしろ、旅を愉しむことや参加者同士の交流こそ重視されるべきであるというのが、このツアーの主催者の基本的な考え方だ。

厳選された宿とレストランをセレクトした結果、参加は昨年と同様に、原則として招待制となった。車両は1930~1980年代に製造されたクラシックカーに限定され、12台の名だたる名車が集結した。東京・銀座をスタートし、箱根でゴールした昨年とは異なり、今年は京都から北陸地方を経由し、軽井沢の隣町である長野県御代田町へと向かう4日間の日程となった。

Day.1の集合場所、泉涌寺の仏殿・舎利殿の横に、参加車両がずらり。紅葉シーズン真っ只中のこの日、通りがかった観光客の多くも足を止め、カメラのレンズを希少な車たちに向けていた。

文:渡瀬基樹

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