※この記事は2017年のUK版Octane本誌で紹介された日本車の記事です。

NSUヴァンケル社から技術供与を受けたマツダ(当時は東洋工業)が、Wankel engine (ロータリーエンジン) を搭載した量産車をコスモスポーツとして販売をしてから2017年で50年を迎えた。

ロータリーエンジンのマツダ車は、1981年にはスパ・フランコルシャン24時間レースで、また1991年にはル・マン24時間耐久レースで優勝を飾ったことは有名だ。今もR130、 RX-3 や RX-5、そしてRX-7は英国でとても根強い人気がある。

今回は、英国でレストアされ、現在英国マツダが所持する1968年 MAZDA COSMO Series II を紹介しよう。

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10Bエンジンが搭載されたこの車輛は、982cc エンジンから128馬力を発揮した。ホイールベースは、Series I より6インチ長くなっているが、ドアとリアホイールアーチ後部の長さを変更しただけで、全長は変わらない。

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たくさんのダイヤルや黒いダッシュボードを埋め尽くすインテリアは、いたってシンプルにまとめられている。スイッチ類はほぼオリジナル状態を保っているが、ステアリングホイールは初代MX-5(※Miata 日本ではユーノスロードスター)のものをあしらっている。

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路面に近い、極端に低いドライビングポジションのコックピットだが、乗員のスペースも十分確保されている。

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アイドリング時には、7分間で2.2mLのオイルがキャブレターに送り込まれ、最適なガスシールを創り出す。残念ながら、リビルドされたばかりの本エンジンは、まだ最高出力値の7000rpm前にフェードアウトしてしまうが、トルクはとてもパワフルだ。

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生産台数がわずか1176台のSeries II はデビューから半世紀が経とうとしている。 今後さらに貴重な存在になることは間違いない。

1968 Mazda Cosmo Series II

エンジン :10B型 982cc ローターエンジン
最高出力: 128bhp / 7000rpm 最大トルク: 103lb-ft / 5000rpm
駆動系: 5段MT、 後輪駆動
ステアリング: ラック&ピニオン
サスペンション 前: ダブルウィッシュボーン、コイルスプリング、テレスコピックダンパー、アンチロールバー
サスペンション 後: ド・ディオン式サスペンション、リーフスプリング、 テレスコピックダンパー
重量: 960kg
最高速度: 126 mph
0-62mph: 9.8秒

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