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じっくりと選ぶ自分だけのフェラーリ

正に小春日和、10月下旬とは思えない晴天に恵まれた好日、東京港区三田にある駐日イタリア大使館において、フェラーリ・テーラーメイドプログラムの発表が行われた。

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テーラーメイドとはすなわち被服と同じように顧客の望みに沿った色や素材選びを行って、自身にぴったりの逸品を創り出すことである。今回はそれぞれのテーマで飾られた9台ものフェラーリGTC4Lusso Tが大使館のホールや中庭に展示されていた。

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歴史を遡れば元来「特別」であったフェラーリでは、その創世記1950年代からすでに顧客のオーダーに応じて様々なモデルを用意してきた実績があり、今回のテーラーメイドはそれをさらにプログラム化したものである。もちろんただでさえ「特別」なブランドである。それをさらに特別注文をする顧客となれば、かなり限られた対象となるのは自明。

さてそのオーダー方法はどのようなものなのか。

まず顧客はパーソナル・デザイナーと呼ばれる専門家チームに相談をすることになる。イタリア・マラネッロのテーラーメイド&アトリエセンターまたは上海ブランチに設けられたテーラーメイド・センターを訪れ、素材サンプルを手にしながらカラーリングも含めて具体的な「仕立て」をコンフィグレーターで確認するのだ。

181022_ferrari_0270.jpg181022_ferrari_0225.jpg250 GT Coupè Speciale Concept:この車には、インスピレーションを受けた希少性の高い 250 GT Coupè Speciale の特徴が込められている。

すべての組み合わせを一から検討することも可能だが、フェラーリDNAと密接に結びついたScuderia、Classica、Inedetaという3つのコーディネートをカスタマイズの基準として用意されている。

Scuderia(スクーデリア)はイタリア語の厩舎だが、「モータースポーツのチーム」という意味でも広く使われている言葉。F1界の雄であるスクーデリア・フェラーリはご存知の通り。このコーディネートではカーボンファイバーやマイクロファイバーケブラーなどが用いられ、スポーツ性を際立たせる仕様が中心となる。

181022_ferrari_0007.jpg181022_ferrari_0044.jpgItalian Style Concept Ⅰ:最も洗練されたイタリアン・スタイルへのオマージュ。V8 フェラーリ初の 4 シーター・モデルが備えるエレガントなラインを際立たせるカスタマイゼーション。

Classica(クラシカ)コレクションでは歴代フェラーリで使われたパステルカラーをはじめ、ビンテージレザーやウール、カシミア。ベルベットでインテリアの一部を飾るなど、オーセンティックな雰囲気を醸し出している。

Inedita(イネディータ)は、先取りの新トレンドとでも表現するべきか。ビビッドなカラーや流行のテキスタイルを含め、革新のフロンティアを志向するエキサイティングなコレクションである。

181022_ferrari_0146.jpg181022_ferrari_0162.jpg250 GT Berlinetta Lusso Concept:リッチなクローム仕上げ、優雅な気品あふれるインテリアなど、250 GT Berlinetta Lusso のスタイルにインスピレーションを得たコレクション。

当日はフェラーリS.p.Aから二人の関係者が来日し、このテーラーメイド・プログラムを解説してくれた。

一人はチーフマーケッティング&コマーシャルオフィサーのEnrico Galliera(エンリコ・ガリエラ)氏。「日本とイタリアは、情熱や伝統、感情を大切にする点において親和性が高く、強い絆で結ばれている」。フェラーリをライフスタイルの一部として楽しむことができる日本の顧客の優れたポイントを挙げながら、「日本はこのテーラーメイド・プログラムをマラネッロから紹介するにふさわしい国である」ことを強調していた。

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もう一人はAndrea Bassi(アンドレア・バッシ)氏、パーソナライゼイションの責任者である。彼は大使館内に並べられた9台の特長をそれぞれ説明しながら、「このプログラムは今までの自動車業界では見つけることができなかった、新たな常識に取組む」と語ってくれた。

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俳優でクリエイターでもある伊勢谷友介が登壇、アンドレア・バッシと対談形式で話題を膨らませてくれた。内容は以下のようなもの。

伊勢谷:あらためて、テーラーメイドとはどのようなものか。
アンドレア:自分の車を永く所有したいというお客様にマッチしている。自分が欲しい物に対してしっかりとしたこだわりがあり、さらにフェラーリブランドのDNAを正しく理解してくださる方には、どのようなパーソナライズにも応じたい。
伊勢谷:どのように進めていくのか。
アンドレア:安全性が担保され、しかも自動車製造に適した素材やカラーリングならば制限はまったくない。(たとえば伊勢谷氏が好みのモーターサイクルや照明のデザインなどを見せたことを受け)そういったスケッチなどを見せていただけることも歓迎する。あとはマラネッロを訪れていただき、テーラーメイド&アトリエセンターでどういったデザインを取り込みたいか、じっくりとパーソナル・デザイナーと話をしてほしい。
伊勢谷:たとえば今日展示されている9台の中で最も高額なものは(笑)
アンドレア:パーソナライズはある意味無限なので、いわゆる定価が付いているものではない。いや、値段がその価値を表すものではないという表現のほうが適している。もちろん本日展示をしたGTC4Lusso Tだけでなく、すべてのフェラーリがパーソナライズの対象となる。

永く大事にする自分だけの一台というコンセプトは、オクタンとしても大いに賛同する。

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筆者もアンドレア氏に「たとえばエクステリアを大きくモディファイすることは可能か」と問いかけてみたが、「ホイール等の変更に関しては一定の範囲で可能だが、ボディデザインやマテリアルの変更は安全規定において難しい。ただし顧客の要望を正確に把握できればカラーリングやカーボン素材の追加などで、カスタマーの期待以上のパーソナライズも可能である」と力強く答えてくれた。

文:堀江史朗

181022_ferrari_0321.jpg181022_ferrari_0305.jpgItalian Style Concept Ⅱ:テーラーメイド・モデルを仕立てるのに必要不可欠な、複雑かつ精緻なスタイルにインスピレーションを得たコレクション。

181022_ferrari_0380.jpg181022_ferrari_0407.jpgPolo Concept:エクスクルーシブ、魅力、ラグジュアリー、スピード、チャレンジなど、フェラーリと共通する特徴のあるポロの世界からインスピレーションを得ている。

181022_ferrari_0475.jpg181022_ferrari_0419.jpgYacht Concept:ラグジュアリー・ヨットの世界にインスパイアされたテーラーメイドです。ヨットに乗船した際に生じる感覚、カラー、素材が車輌の要素に込められている。

181022_ferrari_0527.jpg181022_ferrari_0498.jpgGolf Concept:正確、集中、革新的な素材、自然との触れ合い。ゴルフの世界をテーラーメイドしたモデル。

181022_ferrari_0565.jpg181022_ferrari_0595.jpgCopper Concept:ラグジュアリー・ウォッチの世界からインスピレーションを得て、精緻、クラフトマンシップ、素材の研究と最先端技術による加工などの要素と素材を取り入れて構成。

フェラーリジャパン:https://auto.ferrari.com/ja_JP/