ロールス・ロイス ファントムⅧ、お披露目

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2017年7月28日、ロールス・ロイスのフラッグシップ「ファントム」の新型「ファントムⅧ」が、ロンドンでお披露目された。

国家元首、将軍、ロック・スター、映画俳優、業界の著名人など、あらゆる世代のリーダーたちに愛されてきた高級車、ロールス・ロイス ファントム。今回発表された新型は1925年に登場した初代から数えて8代目。2003年にファントムⅦが登場して以来14年ぶりのフルモデルチェンジとなる。

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写真で見た限りでは、ファントムⅦからどこがどのように変わったのか、分からない人も多いかもしれない。しかし、実際に目の当たりにすると、エッジの効いた力強いスタイルと存在感、そしてのびやかなスタイルラインがもたらすスケール感に圧倒される。デザイナーからスタイルに関する話を直接聞くことが出来たので、重要なポイントをいくつかご説明しよう。

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まずは、ロールス・ロイスの象徴ともいえる、荘厳なパンテオン・グリルである。フラッグシップとしての存在感をより強調するため、グリルの高さはファントムⅦよりも1インチ高くなっている。このデザインは昨年公開されたコンセプトカー「103EX」のグリルで最初に示唆されていたが、コーチビルダーのジェームス・ヤングの時代に生み出されたシルバー・クラウドの影響も受けているという。

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グリル上端から伸びるステンレス・スチールのストリップは、ボンネットの上端に沿ってフロント・ガラスの周りを巡るように湾曲し、ボンネットの長さを強調している。

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サイドビューは、1959年に登場したファントムVの面影を感じさせる、流麗なプロポーションが印象的である。直立したフロントエンドから派生したスタイルラインは、滑らかなルーフラインを描き、リアエンドへと連続する。そのスタイルラインは途切れることなく、ワフト・ラインを囲むように前方へ向かって進み、フロント・ホイールで折り返して視線を後方へと戻す効果を与えている。

リアエンドのデザインにも、ファントムVの特徴が色濃く継承された。空気の流れをそのまま形にしたような意匠は、ボートやヨットのそれを彷彿とさせる。

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インテリアで最も目を引くのは、ダッシュボードに設けられた「ギャラリー」と呼ばれる、世界初の意匠である。

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顧客のパーソナリティーを具現化したアート空間が、1枚の強化ガラスで封じ込められたデザイン。予め用意されたデザインは10通りだが、顧客の要望に応じて自由にデザインすることが可能。ゴミやチリが一切入らないように設計されているため、これまで自動車のインテリアには使用することができなかった素材も、デザインに組み込むことが可能だ。

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リアシート中央には、シャンパンクーラーと2つのグラスが備わる。ウイスキーを好む顧客のために、デキャンタと2つのウイスキーグラスも用意されている。

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フロントシート背面に備わるモニターやテーブルは電動格納式。ふかふかの絨毯の下からせり出すフットレストも電動式。ドアも、4枚すべてが電動で閉まるようになっている。それら全ては、シートの横やCピラーの内側に配置されたスイッチで操作する仕組みになっており、いちいち身を乗り出す必要がないようデザインされている。

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ドアの内側には傘が備わる。この傘もビスポークで、車体の色と合わせたものが用意されるという。

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ロールス・ロイス ファントムⅧが日本で正式にお披露目されるのは、年末頃になるとアナウンスされている。詳細はロールス・ロイス公式ページをご確認いただきたい。

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