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Octane Special SCOTTY CAMERON putter's story vol.6

パターに命を吹き込むスタンプとフィニッシュ

KK2_1090.JPGスコッティキャメロンのパターは美しい。その美しさは、機能美なのか、装飾美なのか、またはどちらとも異なる美なのか。「遊び心」溢れるその美学について、スコッティキャメロンならではのキーワードを通じて考えてみた。

世界中のトッププロからアマチュアまで、多くのゴルファーを魅了するスコッティキャメロンのパターには製作者のキャメロン氏の「遊び心」が溢れている。それは、他社のパターと「ツアーパター」を比べるとわかりやすい。前者はいわゆる機能美こそ感じられてもやはりデザインが施された「製品」である。一方、ツアーパターはキャメロン氏のハンドワークによって一本一本製作されるため、芸術性やワクワク感が伝わってくる「工芸品」と言っても言い過ぎではないだろう。

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この遊び心を表現しているのが、「スタンプ」と「フィニッシュ」である。スタンプは、パターに打ち付ける刻印で、「ツアーロゴ」と呼ばれるツアーパターのみにスタンプするマーク、キャメロン氏自身のパターやごく親しい友人のパターにのみ打ち付けられる「パーソナルスタンプ」などがある(余談ではあるが、パーソナルスタンプはその数が少なく、コレクターズアイテムとしても価値が高いため、ほとんど世に出ることはない)。

D001.jpg「サークルT」
ツアーパターの象徴的なスタンプ。ツアーパターには専用のヘッドカバーが付き、サークルTとTour use onlyの文字が刺繍されている。

D006.jpg「サークルL」
ごく親しい友人のためのパターを制作するときに好んで打つスタンプ。LはLooserでジョークを意味している。

ツアーロゴの中でも、特に「チェリーボンブ」の名前は知らなくても見たことがある方は多いことだろう。あのタイガー・ウッズが愛用していたNewport2 Classic GSSのヘッドにある大きな丸のロゴで、元々はデザインではなく、ヘッド形状を変えずに軽量化というタイガーのリクエストを実現するためのものなのだが、そのクールさと、タイガーのその後の大活躍とが相まって一挙にツアーパターの象徴的な存在になったのである。

D002.jpg「チェリーボンブ」
タイガー・ウッズが愛用していたNewport2 Classic GSSのヘッドにある有名な大きな丸のロゴマーク。ドリルで開けた穴を赤くペイントされたもの。

そして、フィニッシュは文字通り仕上げのことであるが、ツアーパターでは多種多様なフィニッシュが用意されている。日光のリフレクション軽減やヘッドがしまって見えやすいため、特にツアープロに人気の「トリプルブラック」や「ブラッシュドブラック」。ゴージャスという表現がぴったりの「クロマティックブロンズ」、ハイエンドクラスにのみ施されるステンレスヘッドを磨き上げた鏡面仕上げが非常に美しい「ハイバフ」など、 キャメロン氏のアイデアの深淵には驚かされるばかりだ。

A007-1.jpgA007-2.jpg「クロマティックブロンズ」
ステンレスを高熱で熱して作られたフィニッシュ。使うほどに変化する色を楽しむことができる。

A010-1.jpgA010-2.jpg「ハイバフ」
ステンレスヘッドを磨き込んで鏡面仕上げにしたもの。非常に美しい仕上げで現在ではGSSクラスのみに使われるフィニッシュ。

このように、スタンプもフィニッシュも単に見た目を意識したものではなく、キャメロン氏の発想や情熱が盛り込まれており、さらにはキャメロン氏が仕掛けた「遊び心」なのである。これらが揃って初めて、スコッティキャメロンのパターは力強い産声をあげるのだ。

TOUR REP SCOOP
ツアーレップスコープ

松山英樹選手、藤田寛之選手、谷原秀人選手、宮里優作選手、小平智選手、菊地絵理香選手、藤本麻子選手など、日本人ツアープロとスコッティ・キャメロン氏を繋ぐ重要な役割を担うツアーレップの澤岩男さんにお話を伺った。

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「シーズン中は、練習日に試合会場で多くのプロと コミュニケーションを取り、パターのプロモーションや調整をしています。実は最終日の日曜日まで会場にいることはあまりなく、プロから聞いた貴重なフィー ドバックをスコッティに伝え、翌週の準備をしています。  
男子ツアーではこだわりが強いプロが多く、細部にわたってリクエストされますが、新たなパターを使うのにも時間をかける傾向にあります。逆に、女子ツアーでは比較的リクエストは少ないのですが、実戦投入する決断は早いプロが多いです。
プロからのリクエストを伝えるときは、そのまま伝えるのではなく、リクエストの背景やプロセス、理由などを私が理解したうえで、ポイントを明確にして伝えるようにしています。そのためにはプロを知ることが大事なので、普段から特に会話を重視しています。なお、パターのフィニッシュはプロが決めますが、スタンプはスコッティが決めるので、それを楽しみにしているプロは多いです。
これは私のこだわりでもありますが、リクエストを受けたパターは、どうしてもという場合を除いて、プロに会って直接手渡すようにしています。やはり、実際に使ってもらい、すぐにプロからフィードバックを聞きたいからです。一方で、パターを渡すタイミングは、 プロの調子や様子をみながら考えるようにしています。
スコッティキャメロンというブランドは、世界各地のツアープロからのフィードバックやツアーレップのレポートを、スコッティがきちんと受け止めたうえで、パターを常に進化させている、というところが特徴だと思います。もちろん、スコッティの譲れないこだわりもありますが、そのこだわりと使い手の声をうまく融合させて進化し続けるというのは、他のブランドには真似のできないスコッティキャメロンならではの魅力と言えるでしょう。」

文:オクタン日本版編集部 Words:Octane Japan
写真:スコッティ キャメロン ゴルフギャラリーTOKYO Images:SCOTTY CAMERON GOLF GALLERY TOKYO

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