SCOTTY CAMERON PUTTER’S STORY(vol.9)

小平プロのエースパターの秘密
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【ベースはNewport2】
主戦場をアメリカに移した小平智プロのエースパターは、スコッティキャメロンTimeless Newport2をベースに、スコッティ・キャメロン氏自らカスタマイズしたものだ。 小平プロがこのパターを手に入れたのは3年前。
プロと契約を交わさないこのブランドにおいて、自分が望むパターをキャメロン氏によるハンドメイドパターとして手に入れるには、相当の成績を残し、かつキャメロン氏に認められることが条件となる。つまり、小平プロはキャメロン氏に認められたプレーヤーということだ。
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小平プロがシンプルでかっこいいという自身のNewport2にはこんな逸話がある。数年前、どうしても欲しいパターがあり、優勝すればもらえることになっていた。
見事優勝し、いよいよ欲しかったパターを支給される直前、その最後の一本はなんとリッキー・ファウラーのもとへ。普通なら諦めてもおかしくないところだが、小平プロはこの悔しさをモチベーションに変え、もっといい成績を重ね、自分の理想とするパターを手に入れようと決めたのだ。そして、今、彼は自身にあったパターをエースパターとしている。
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小平プロは学生の頃から、Newport2を好んでいたが、なぜ同じピンタイプのNewportを選ばなかったのか?その理由は、今のエースパターにヒントがある。Newport2は元々スクエア感の強いモデルだが、Newportはやや丸みを帯びたモデルである。 彼のパターはNewport2をさらに特殊な削りでよりスクエアを強調しており、まっすぐにテークバックできるイメージを引き出している。
彼が気持ちよくアドレスできて、思い通りにストロークできるパターはスクエアでシェイプにシャープさが必要なのだ。(余談ではあるが、ネックも特別仕様で、これも大きな要素である)
また、イメージ通りのパッティングのためには、タッチも重要となり、そのためには打感と打音はこだわりのポイントとなる。小平プロは、しっかりめの打感ときちんとヒットする打音で、ショートとロング両方のパットのタッチを合わせるのだ。(素材はSSSをチョイス)そして、手ごたえをダイレクトにフィードバックしてくれるグリップは、ずっと変わらずベビーTだ。
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小平プロは言う、これと同じパターは二度とできない、自分と同じパターを持っている人はこの世にいないと。唯一無二のパター、それも魅力の一つなのだと。
さらに、道具としてもこれを一生使っていれば別に同じものは必要ない。傷ついたり、へこんだり、曲がったりしない限りは、これを大切に扱うことで二度と替えることはない、だから同じパター(スペア)は必要ないそうだ。
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実は、小平プロはセッティング撮影を好まない。どうしてもヘッドカバーを外さなければならず、それは自身が予期しない傷が付いてしまうことがあるからだ。 自分が原因でつけた傷は愛着がわくものだが、そうでないものは悲しくなることは、ゴルファーならよくわかるだろう。
これだけ自分のパターを愛し、信頼をおいているプロはなかなかいない。ショットメーカーの小平プロだが、今後は彼のパッティングとパターに是非注目していただきたい。

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