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SCOTTY CAMERON putter's story (vol.7)

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【スコッティキャメロンのツアーレップ】
海外や日本で活躍するトッププロの多くが使用しているパターブランド、スコッティキャメロン。ツアー会場に足を運ぶことが多い製作者のスコッティ・キャメロン氏だが、ツアープロと直接会話ができない時もあるため、各ツアーにツアーレップというスタッフを配し、彼らからプロの要求をフィードバックを得ているのだ。

IMG_1653.JPG現在、日本ツアーの男子と女子プロの要望に応えながら、最高のパフォーマンスを発揮できるように選手をサポートしているのが澤 岩男氏。選手とキャメロン氏を繋ぐ重要な役割を担う澤氏だが、彼が最も大切にしていることは「会話」である。月曜日にツアー会場入りすると、スコッティキャメロンユーザーはもちろん、使用していないプロとも練習日の間は会話をすることに注力し続ける。100名近いプロがひしめく会場を常に動き回り、プロと話して様々な情報を収集し蓄積していく。そして、この澤氏の蓄積こそが、キャメロン氏がパター制作にあたって重視するプロの声として、とても重要なのである。
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【他ブランドとは全く異なるスコッティキャメロンのサポート体制】
まず、大きく異なるのは、大手ブランドのように、プロにパターを配ってまわることは一切行わないことだろう。他ブランドでは、毎週のように練習グリーンにパターが並べられ、いわゆるプロモーション活動が積極的に行われている。ところが、澤氏はほとんど並べることがなく、並べるのは数試合に一回だという。極端な話、新作が出ても並べないこともあるのだ。選手の状態を見極めて、澤氏が必要と判断したときに手渡しする。安易に誰彼問わず配らない。ここに澤氏、そしてスコッティキャメロンブランドのこだわりと想いがこめられている。新しいパターとはいえ、そのプロに合っていないのであれば渡す必要がなく、逆に渡したがために、惑わせて調子を狂わせることはしたくない、つまり、プロのことを本気で考えての行動なのだ。

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実は、スコッティキャメロンというブランドは、どのプロとも契約をしていない。それでいて、日本を含めた世界中のツアーでの使用率が非常に高いということは、そのパター本来の性能や魅力は言うまでもないが、プロのサポート体制が独特だからではないだろうか。

例えば、ツアー会場で、スコッティキャメロン使用プロの調子が悪かった場合、それを当然のことながら、常にプロとコミュニケーションをとっている澤氏が気付いて言葉を交わす。そこで、澤氏同行のもとスタジオでのフィッティングを勧めるのだ。これは、パターを換えるためではなく、一度客観的に分析して不調の原因を洗い出し、まずはパッティングそのものを見直すのである。そこで現状のパターで調子を取り戻せれば問題ないし、それでも戻らない場合は新たなパターを試すこともある。データと感性の両側面からアプローチして、プロと信頼関係を築き、契約という概念がないにも関わらず、スコッティキャメロンのツアーユーザーを手厚くサポートしているのである。パターを渡すだけではなく、渡すまでのプロセスと、渡してからのアフターサポートも重要なのだ。

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【スコッティキャメロンを選んでツアーを戦うプロ】
日本人男子プロでは、松山英樹選手、藤田寛之選手、谷原秀人選手、宮里優作選手、小平智選手などが有名だが、それぞれこだわりが強く、細かいところまで要望がある。例えば、小平プロは、スクエア感を大切にして、削りやネック形状も独自の感性を持っている。谷原プロは、ポンとパターを置いた時の"顔"をとても気にする。

女子プロでは、菊地絵理香選手、藤本麻子選手などが長く使用している。女子プロの特徴は、ひとたび自分に合っていると判断すると、細かな調整をするよりも、練習をして早く自分の感性に合わせて実戦に投入するという決断力と思い切りの良さだという。

こういったプロの数だけある要望を、キャメロン氏にフィードバックすることも澤氏の重要な役割だ。例えば、打感が柔らかいという要望も、プロによって柔らかさが全く異なるため、そのプロの感覚を把握して、わかりやすくキャメロン氏に伝えなければならない。そのためにも、普段の会話は重要なのだ。

IMG_5060.JPGそして、澤氏からのオーダーにより、いよいよキャメロン氏によるハンドメイドのパターがアメリカから届くのだが、プロに渡されるパターも、スコッティキャメロン独自の「スクールバスカラー」の箱で送られてくる。このとき、澤氏はほとんど全てのパターをプロに手渡ししている。これは、使用した生の声を直に聞きたいからであり、その声がまた貴重なフィードバックとなるからだ。

なお、日本ツアーの使用プロには、キャメロン氏より年に一回のサプライズがある。「ヘッドカバー」が配布されるのだ。当然、ただのヘッドカバーではなく、キャメロン氏の遊び心が満載のデザインと、人柄、懐の広さが反映された、まさに貰って嬉しいヘッドカバーだ。今でこそ他ブランドも似たようなことをしているが、そもそも初めにヘッドカバーを生み出したのは何を隠そうキャメロン氏であり、これはやはり全くの別物といえるだろう。

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【ツアーにおけるスコッティキャメロンの魅力】
日本を含めた世界中のツアーから集まる沢山のフィードバックが、キャメロン氏自身の製作するパターにとってとても貴重なものであり、そのフィードバックにキャメロン氏が365日考えているアイデアを融合させることで、新たなパターを世に送り出していく。譲れないところはおさえながらも、柔軟な発想で進化させている機能を有したパターとしての凄味と、スタンプやフィニッシュ、ヘッドカバーにまで拘る人間味がハンドメイドパターにこめられており、受け取る側であるツアープロも、キャメロン氏やツアーレップ、スタッフの想いが感じられるからこそ、大切に使い結果を出そうとするのだ。

裏を返すと、そこがわからないプロには使いづらいパターであるとも言えるだろう。もし、渡したパターが使えなかったり、他ブランドのパターを使っている場合には、一度渡したパターも返してもらうブランドなのだ。しかしながら、それはハンドメイドで量産できないからであり、一人でも多くのプロに使ってほしいという願いからである。自分がオーダーしたパターのスタンプを自分で決めることはできないが、キャメロン氏が打刻するスタンプにはプロでさえ心躍らせるブランドなのだ。

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タイガー・ウッズが大事な復帰戦で使った「Newport2 Classic GSS」は、全盛期に幾度となく勝利を決定づけるスクラッチパットを決めたパターだ。あのタイガーが大事な復帰戦にこのパターを選んだという事実、それだけでもスコッティキャメロンの底知れぬ奥深さがわかっていただけるのではないだろうか。

Scotty Cameron Golf Gallery Tokyo
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