Richard Box (リシャール・ボックス)お気に入りの一台を3Dアートで部屋に飾る

「シャドーボックス」は17世紀に家具や陶器に絵を貼るデ コパージュの技法の一つとしてイタリアやフランスで生まれ、 その後、額縁の中に何枚もの同じ絵を貼り合わせる立体的なアートとしてアメリカで確立した。その名前は光の当て方で生まれる陰影で印象が変わることに由来する。

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今回紹介する「リシャール ボックス」は、そんな「シャドーボックス」の流れを汲む、立体的な空間のなかで様々 な世界観を表現した3Dアート作品だ。作者のパトリック・ リシャールはBMWやルノーと契約をするデザイン会社で働いたのち独立し、1988年フランス北部に自身の工房を設立した。彼の作品のテーマは多岐にわたり、なかでもフェラーリやポルシェなどの車を自宅ガレージでメンテナンスしている写実的な作品は、車好きのみならず現代アート作品として人気を集めている。

作品の主役の車は市販のミニカーだが、ガレージに置かれた大小様々なパーツは300から多いもので700個にも及び、それらはすべて手作業で接着されている。背景となるガレージも木の柱が印象的なクラシカルなものとモダンなタイプのものを、置かれた車に合わせて細部を作りかえており、いずれにしても世界に一つだけの作品に仕上がっている。  

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leg2.jpgFERRARI 250 GTO Nurburgring 1963年式:29万1600円(税込)、品番:RB944、サイズ:10号(32×77×14cm)

既製作品のミニカーはヨーロッパでの人気を反映してク ラシックフェラーリやレーシングポルシェが多いが、ル・ガ ラージュの特注モデルとしてフェラーリDino 246GT(イエ ロー)、ポルシェ356A(ベージュ)、ACコブラ(ブルー/ ホワイトストライプ)が12月中旬に店頭に並ぶという。

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leg3.jpgFIAT abarth 1000 TCR 1970年式:21万600円(税込)、品番:RB915、サイズ:8号(29×49×13cm)

さらにル・ガラージュに相談すれば、個人の好みでカスタムオーダーメイドも可能だ。ミニカーは自分で手配しても良いし、入手可能なものであればフランス側に手配も依頼できる。さらに自分が持っている写真を背景のポスターとして作品のなかに飾ることもできるそうだ。

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Richard Box _4.jpgPORSCHE 911 Carrera RS 1973年式:17万2800円(税込)、品番:RB970、サイズ:8号(29×49×13cm)

作品の大きさとミニカーの値段によって変わる価格は6 万円〜30 万円程度。既製作品とオーダーメイドの差は納期以外にほとんどないとのこと。憧れの車、思い出の車、今の愛車たちを主役にしてくれるアート作品としては、意外とお安く感じるのは筆者が車好きだからだろうか。

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Patric Richard(パトリック・リシャール):1956年フランス生まれ。パリの美術学校を卒業し、サンフランシスコで美術学士号を取得。フランス帰国後、工業デザイナーとして活躍するが1988年に独立しRVA社を設立。フランス北部のベルト・アン・ガティネにある彼の工房で独自の作品を送り出し続けている

文:馬弓良輔 Words:Yoshisuke MAYUMI

ル・ガラージュ
東京都港区六本木5-17-1AXIS ビル1F 営業時間 11:00〜19:00 
Tel:03-3587-2785
www.legarage.jp/shop

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