デルタ航空にスチュワーデスが初めて搭乗した頃の話

飛行機を使用した農薬散布会社として創業したデルタ航空は、1929年に旅客サービスを開始してから今年で88周年を迎える。その長い歴史の中でも、1940年は同社にとって記念すべき年だった。近代的な旅客機、ダグラスDC-2とDC-3が初めて導入されただけではなく「スチュワーデス」と呼ばれるフライトアテンダントが初めて搭乗した年でもあったのだ。

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「スチュワーデス」という言葉は、英国の館、領主の邸宅などに仕える秘書「スチュワード」に由来する。デルタ航空にとって初のスチュワーデスは14人乗りの旅客機、ダグラスDC-2に初めて採用された。旅客に安心して搭乗してもらえるよう、この当時のスチュワーデスは全員、正看護師の資格を持っていたという。

シートの横に装着されたコールボタンを押すことで、スチュワーデスを呼ぶことが出来るシステムになっていた。そして、枕やひざ掛けなどのアメニティ、テイスト・オブ・ザ・サウスが提供する機内食、コーヒーやコカ・コーラなどの飲料、ビーフブイヨン、チューインガム、メモ帳、読み物などが旅客の要望により提供された。ちなみに、機内食の中でも特に人気を誇っていたメニューは、フライドチキンとスイートポテトスフレだったといわれている。

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デルタ航空のスチュワーデスは「南アメリカのもてなしの精神が生むハイクラスなサービス」として話題となった。「乗客をゲストとして扱う」とは、デルタ航空の初代C.E.O、コレット・E・ウールマンの言葉でもあった。

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その後、デルタ航空は1955年には早くも本拠地のアトランタを中心とする乗り継ぎ形態として「ハブ・アンド・スポーク」システムを構築。1960年代になるとDC-8をはじめとするジェット機を導入。移動にかかる時間を大幅に短縮できるようになった。

時がたち、技術が進歩し、人々の価値観が変わり、それに伴いサービス内容も刻々と変化した。

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現在、ハワイ便を含む全ての太平洋横断路線のビジネスクラスに、フルフラットベッドシートが導入されている。ボーイング747および777型機・エアバスA330型機では斜め配列の「ヘリンボーン」タイプ、ボーイング767型機には前の席のサイドコンソール下に足が入る「ストレート」タイプのシートが備わっている。どちらも快適な寝心地がその魅力だ。

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枕やひざ掛けは各シートに備わっており、ゆっくりとくつろぐことができる。アメニティキットは、ライフスタイル小物のブランド「TUMI」の製品が用意されている。耐摩耗性のバリスティックナイロン製ファブリックケースには、ネロリオイルのハンド & ボディローションやリップクリーム、耳栓、アイマスクまで、快適なフライトに必要なものがすべて入っているのだ。

1940年にスチュワーデスが初めて導入された頃とは、サービス内容そのものは時代に合わせて変化してきた。しかし、その根底に流れる「もてなしの精神」は、今も変わらず脈々と受け継がれている。

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コラム:デルタ航空、福岡-ホノルル直行便を夏季繁忙期にデイリー化

デルタ航空は、夏の旅行需要の増加に対応するため、現在週5便で運航している福岡-ホノルル線を増便し、6月14日から9月18日まで毎日運航することを発表した。同便は九州とハワイを結ぶ唯一の直行便として、福岡をはじめ九州全体、および中国・四国地方からの需要に支えられている。以下に6月の運航スケジュールを掲載する。

DL598 (ボーイング767-300ER)
福岡発 7:10 p.m.  - ホノルル着 8:28 a.m.

DL599 (ボーイング767-300ER)
ホノルル発 12:45 a.m.  - 福岡着 翌日 5:25 p.m.

運航スケジュールや使用機材は変更される場合があるとのこと。詳しくはデルタ航空公式ページをご確認いただきたい。

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