期待を裏切らないプジョー306 |『Octane』UKスタッフの愛車日記

Octane UK

『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。今回は、1997年プジョー306 GTI-6に乗るマシュー・ヘイワードが愛車にゾッコンの様子をレポートする。



私はいつも、この車がいかに素晴らしいかを人々に語り喜ばせている。その理由は、楽しくてグッドルッキングだからというだけでなく、私を悲しませることが滅多にないからだ。たまに起きるコイルパックの不調は別にして、本当に壊れてしまったり、立ち往生したりしたことは一度もない。…とは言っても、そういった幸運の流れは、いつかは変わるものだ。

ある日、友人に会いに出かけた後のこと、この306はちょっと奇妙な感じで、“イモビライズ(エンジン始動ロック)”した。仕方ないので、20分ほど停めておいてから車に戻って、キーを差し込んでみたのだが…「おかしい、回らない」私はキーをくねらせたり、逆さまにして差し込み直したりして、5分ほどいじくりまわしてみたが、この車はもう動かないという事実を受け入れた。イグニッションバレルが内部で故障していたのだ。

不幸中の幸いもあった。安全な場所に停めていたので、これからどうするか、車から離れて一晩考えることができたのだ。まともな品質のヴァレオ社のロックセットは、オンラインではなかなか手に入らないことがわかった。なので、eBayで比較的安価なノーブランドのイグニッションバレルを選び、翌日配送してもらうことにした。

そして私は道具を持ってプジョーの元へ戻った。最初のステップは、古いバレルを取り外すことだった。普段なら難しくないことだが、今回はキーを差し込んだり回したりすることができないため、工夫が必要だった。ダッシュボードの大部分を分解し、ステアリングコラムの上部全体を引き抜いて作業台に運び、ドレメルを使ってセキュリティピンを取り外した。そして、新しいバレルに交換し、車に戻した。



eBayの安い部品で事は足りた。しかし車を動かすには、イモビライザーのレシーバー(イグニッションにはめ込むプラスチック製のリング)をオリジナルのキーリモコンで操作しなければならなかった。バレルも安っぽくて低品質だったので、とりあえず運転できるレベルに組み直した後で家に持ち帰り、より良い解決策を探すことにした。

この悪状況を好転させようと考えた私は、ステアリングコラム上部のブッシュに遊びがあったので、この機会に交換することにした。中古のロックセットと同様に、良品であることが分かっているものを調達することができた。あとは、もう一度ダッシュを分解するだけだ…。できればこれで最後にしたいところだ。

ありがたいことに、すべてが計画通りに進んだ。つまり、元のキーリモコンとトランスポンダーを交換用ブレードと共に再利用でき、すべてのロックに対応する1つのキーを使うことができるようになった。完璧だ!

苛立たしい試練だったが、すべてを元通りに戻した後、アルカンターラのステアリング・ホイールをクリーニングし(これはかなり優先度合いが高い)、むくんだようなドアパネルを新品に交換した。内装は見違えるようになり、ステアリングのフィーリングも以前より良くなった。



基本的なチェックを済ませた後、このプジョーを地元のMoTテスト(車検)センターに持ち込んだ。そして一発合格となり、私は思わずこう思った。

「やっぱりこの車は素晴らしい!」


文:Matthew Hayward

Matthew Hayward

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