放胆で繊細なジェントルマンドライバーのための腕時計

BREITLING

ブライトリングは第2次世界大戦の起きた1940年代に、コックピットに搭載するクロノグラフや計測機器の優れた作り手として世界的名声を獲得する。そしてその時代にブライトリングが発表した、目的にとらわれないスタイルのあるエレガントな時計を再現した新コレクションが「プレミエ ヘリテージ」。その優雅で魅力的なラインナップをご紹介しよう。


「プレミエ ヘリテージ」はブライトリングが先の4月に発表した新コレクション。2018年に発表された「プレミエ」に続くもので、オリジナルの世界観をより忠実に再現しているのが特徴だ。

「プレミエ」が誕生したのは、ブライトリングが世界的成功を迎えた1940年代のことである。当時、ブランドを引き継いでいた3代目のウィリー・ブライトリングがいち早くから航空界に着目。精密性と信頼性に秀でたブライトリングの航空用計器や時計は各国の空軍や航空会社から高い支持を得る。さらに第2次世界大戦では航空機が主力となり、ブライトリングの信頼性はいっそう高まる。そうして後の1952年に航空用回転計算尺搭載の「ナビタイマー」を誕生させ、航空用クロノグラフという新ジャンルを確立する事となるのである。

「プレミエ」はそんな第2次世界大戦が激化していた1943年に発表された。大きな特徴は、回転計算尺などで武装していない、エレガントなデザインにされたことだ。

ウィリー・ブライトリングは、厳しい戦争の最中でも、ひとびとが優雅で魅力的な時計を求めていることを鋭く察知。そこで軍用モデルではない、エレガントな「プレミエ」を作り上げた。そして実際「プレミエ」は広く受け入れられた。美しくエレガントな「プレミエ」は、たとえ戦時中であっても、スポーツカーでドライブを愉しみ、瀟洒なバーで仲間と語らう、そんな洒落者=ジェントルマンがまさしく求めていた時計だったのである。

「プレミエ ヘリテージ」は、1940年代の「プレミエ」をモチーフにしたものだ。スリムなベゼルとラグ、瀟洒なアプライドインデックス、スクエアのプッシュボタンなど、1940年代のスタイルがエレガントな雰囲気。また「プレミエ」と同じ1940年代に発表された「ダトラ」と「デュオグラフ」がラインナップに含まれているのも特筆点だ。

そしてもうひとつの魅力が、ベントレーとのパートナーシップモデルである。ブライトリングとベントレーのパートナーシップは2002年にベントレーが「コンチネンタルGT」のオンボードクロックの製作を依頼したことから始まった。車と時計のコラボやパートナーシップは多いが、こんな風に車の側からのオファーというのは珍しい。それにブライトリングとベントレーは、ものづくりの精神や美学がとても似ているのもよい。

ところで、ウィリー・ブライトリングは大のベントレー好きで、1940年代の「マークⅥ」を愛車にしていた。だから今回の1940年代スタイルの「プレミエ ヘリテージ」のパートナーシップモデルは、もしや歴代最高ではないか。そう思うのだが、いかがだろうか。


ブライトリングは以前より、ドレスウォッチや、レディスモデルなど、エレガントな時計も得意としていた。しかし「プレミエ」は第2次世界大戦が激化するなかで、あえて作られたところが特別である。上は1943年のモデル。下は当時の広告だ。



目を惹くピスタチオグリーンのダイヤルが魅力
BREITLING Premier B09 Chronograph 40
ブライトリング プレミエ B09 クロノグラフ 40
発表当時のオリジナルと同じ手巻き式にするため、自社開発自動巻きクロノグラフムーブメント「Cal.01」を手巻きに改良。カレンダー機構やインダイヤルなどにも手が加えられている。40mmの小振りなサイズもよい。手巻き、SSケース、ケース径40mm。94万6000円


1940年代のオリジナルの世界観をより忠実に再現した新コレクション

2018年の「プレミエ」が現代的なレトロモダンのスタイルであったのに対し、今回の「プレミエ ヘリテージ」は1940年代のオリジナルをモチーフに現代によみがえられたモデル。「クロノグラフ」「ダトラ」「デュオグラフ」の3種がケース素材違いで各2モデルの全6モデルの展開。ベントレーとのパートナーシップのトゥールビヨンもラインナップする。

超複雑機構のスプリットセコンドクロノグラフモデル
BREITLING Premier B15 Duograph 42
ブライトリング プレミエ B15 デュオグラフ 42
「デュオグラフ」はクロノグラフ秒針を2本備えたスプリットセコンド=ラトラパンテ機構搭載モデル。自社開発自動巻きクロノグラフムーブメント「Cal.B03」を手巻きに改造。インダイヤルも3つから2つに減らしている。手巻き、18KRGケース、ケース径42mm。238万7000円


新ムーブメント搭載のフルカレンダークロノグラフ
BREITLING Premier B25 Datora 42
ブライトリング プレミエ B25 ダトラ 42
「ダトラ」は月・日・曜日のトリプル表示とムーンフェイズを搭載したフルカレンダークロノグラフモデル。オリジナルと同じ視認性に優れたレイアウトが素晴らしい特徴。カッパー=赤銅色のダイヤルや青焼きの針も素敵だ。自動巻き、SSケース、ケース径42mm。140万8000円

スクエア型のプッシュボタンやボックス型の風防が1940年代を思わせる。

オリジナルと同じ手巻き式に改造したスプリットセコンドクロノグラフのムーブメント。


ベントレーとのパートナーシップを記念して
BREITLING Premier B21 Chronograph Tourbillon 42 Bentley Limited Edition
ブライトリング プレミエ B21 クロノグラフ トゥールビヨン 42 ベントレー リミテッド エディション
2002年に始まったベントレーとのパートナーシップの20周年を記念したモデル。ブリティッシュレーシンググリーンを思わせるダイヤルの12時位置に精巧なトゥールビヨンが覗くのが見どころだ。世界限定25本。自動巻き、18KRGケース、ケース径42mm。612万7000円


文:福田 豊 写真:前田 晃(MAETTICO) 協力:ワクイミュージアム Words:Yutaka FUKUDA Photography:Akira MAEDA(MAETTICO) Great Thanks to WAKUI MUSIUM

文:福田 豊 写真:前田 晃(MAETTICO) Words:Yutaka FUKUDA Photography:Akira MAEDA (MAETTICO)

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